Lemma数学ロードマップ

数学 学習ロードマップ ― 算数から修士課程修了レベルまで

小学校の算数から、大学の数学科で学ぶ内容、そして数学修士課程修了レベルまでを、一本の道でつないだ日本語の数学教材です。章を読み、問題を解くたびに経験値がたまり、レベルが上がっていくので、進み具合が目に見え、楽しく続けられることを目指しています。

こんな人のための教材です

この教材の中身


目次


はじめかた

目的に合わせて出発点を選んでください。

子どもに算数を教えたい保護者の方

  1. P1 算数の「なぜ」 の、お子さんがいま学んでいる単元の章から読んでください。各章には、何年生で学ぶか、子どもがつまずきやすいところ、子どもに伝えるときの言い方の例が書いてあります。
  2. 章末の【説明】の問題で、子どもへの説明を紙に書いてみてください。【親子で】の問題は、お子さんと一緒に楽しめます。
  3. 自分の理解を点検したいときは、診断テスト 1(算数) へ。中学生のお子さんには P2 中学数学 があります。

高校・大学の数学を学び直したい方

  1. 診断テスト の試験で出発点を決めます。中学数学から不安なら診断テスト 2、高校数学なら診断テスト 3 から受けてください。診断テスト 3 は科目ごとに判定するので、苦手な科目だけを学び直せます。
  2. 解けなかった問題の「戻る章」を読みます。
  3. 大学の科目は、各科目の README の「到達目標」で理解が浅いところを探すのが近道です。つまずいた概念を 数学の 7 本の糸 で一つ前の段階へたどると、原因が見つかることもあります。

大学数学を一から独学したい方

  1. まず NOTATION.md(記法と用語の約束) にざっと目を通してください。本によって流儀が異なる記法(N\mathbb{N} が 0 を含むか、⊂\subset が等号を含むか、など)をここで固定しています。
  2. 00 数学の言葉 から始めます。大学数学が初めてなら必ずここから。高校数学に不安があれば、先に 診断テスト 3 を受けてください。すでに ε-δ 論法や集合・写像に慣れている人は、各章の「演習問題」を解いてみて、スラスラ解けるなら次に進んで構いません。
  3. 各科目の README.md に、前提知識・到達目標・章立て・参考書が書いてあります。前提知識の欄を見て、足りない科目を先に学ぶのが基本です。

どの道を選んだ人にも


学習マップ

全体は 6 つのステージと、最後の総合演習でできています。ステージ 1〜3 の入口には診断テストがあり、その試験で 8 割以上解ければ、そのステージは飛ばして先へ進めます。

P1 算数の「なぜ」(7 章・目安 20〜30 時間) ½ P1算数 P2 中学数学(0 章・目安 30〜40 時間) x P2中学数学 P3 数と式・関数(0 章・目安 40〜55 時間) f(x) P3数と式・関数 P4 微分積分(0 章・目安 40〜50 時間) d/dx P4高校の微積分 P5 図形とベクトル(0 章・目安 40〜50 時間) → P5図形とベクトル P6 確率・統計と整数(0 章・目安 30〜40 時間) ⚀ P6確率・統計 00 数学の言葉:論理・集合・写像(7 章・目安 30〜50 時間) ∀ 00数学の言葉 01 微分積分学(10 章・目安 150〜200 時間) ∫ 01微分積分 02 線形代数(9 章・目安 120〜160 時間) λ 02線形代数 03 集合と位相(7 章・目安 60〜90 時間) τ 03集合と位相 04 代数学(群・環・体)(9 章・目安 120〜160 時間) ≅ 04代数学 05 複素関数論(8 章・目安 70〜100 時間) ∮ 05複素関数論 06 測度と積分(ルベーグ積分)(8 章・目安 70〜100 時間) μ 06測度と積分 07 多様体(7 章・目安 90〜120 時間) dω 07多様体 08 微分方程式(7 章・目安 60〜80 時間) y′ 08微分方程式 09 位相幾何学(8 章・目安 90〜120 時間) π₁ 09位相幾何学 10 関数解析(7 章・目安 70〜100 時間) ‖f‖ 10関数解析 11 確率論(7 章・目安 70〜100 時間) ℙ 11確率論 12 圏論とホモロジー代数(7 章・目安 60〜80 時間) ⊣ 12圏論 13 可換環論(8 章・目安 90〜120 時間) Rₚ 13可換環論 14 代数幾何学(9 章・目安 150〜200 時間) ℙⁿ 14代数幾何学 15 代数的整数論(7 章・目安 90〜120 時間) ℚₚ 15整数論 16 リー群と表現論(6 章・目安 90〜120 時間) χ 16表現論 17 リーマン幾何学(7 章・目安 80〜100 時間) ∇ 17リーマン幾何 18 偏微分方程式論(6 章・目安 80〜100 時間) Δu 18偏微分方程式 19 リーマン面と保型形式(6 章・目安 80〜100 時間) ℍ 19リーマン面 20 総合演習(大学院入試・修士レベル)(9 章・目安 60〜100 時間) ★ 20総合演習

ステージ 1〜3(算数・中学・高校)から大学へ

矢印は「この科目を学んでから次へ」という主な依存関係です。

P1 算数の「なぜ」(7 章・目安 20〜30 時間) ½ P1算数 P2 中学数学(0 章・目安 30〜40 時間) x P2中学数学 P3 数と式・関数(0 章・目安 40〜55 時間) f(x) P3数と式・関数 P4 微分積分(0 章・目安 40〜50 時間) d/dx P4高校の微積分 P5 図形とベクトル(0 章・目安 40〜50 時間) → P5図形とベクトル P6 確率・統計と整数(0 章・目安 30〜40 時間) ⚀ P6確率・統計 00 数学の言葉:論理・集合・写像(7 章・目安 30〜50 時間) ∀ 00数学の言葉 01 微分積分学(10 章・目安 150〜200 時間) ∫ 01微分積分 02 線形代数(9 章・目安 120〜160 時間) λ 02線形代数 03 集合と位相(7 章・目安 60〜90 時間) τ 03集合と位相 04 代数学(群・環・体)(9 章・目安 120〜160 時間) ≅ 04代数学 05 複素関数論(8 章・目安 70〜100 時間) ∮ 05複素関数論 06 測度と積分(ルベーグ積分)(8 章・目安 70〜100 時間) μ 06測度と積分 07 多様体(7 章・目安 90〜120 時間) dω 07多様体 08 微分方程式(7 章・目安 60〜80 時間) y′ 08微分方程式 09 位相幾何学(8 章・目安 90〜120 時間) π₁ 09位相幾何学 10 関数解析(7 章・目安 70〜100 時間) ‖f‖ 10関数解析 11 確率論(7 章・目安 70〜100 時間) ℙ 11確率論 12 圏論とホモロジー代数(7 章・目安 60〜80 時間) ⊣ 12圏論 13 可換環論(8 章・目安 90〜120 時間) Rₚ 13可換環論 14 代数幾何学(9 章・目安 150〜200 時間) ℙⁿ 14代数幾何学 15 代数的整数論(7 章・目安 90〜120 時間) ℚₚ 15整数論 16 リー群と表現論(6 章・目安 90〜120 時間) χ 16表現論 17 リーマン幾何学(7 章・目安 80〜100 時間) ∇ 17リーマン幾何 18 偏微分方程式論(6 章・目安 80〜100 時間) Δu 18偏微分方程式 19 リーマン面と保型形式(6 章・目安 80〜100 時間) ℍ 19リーマン面 20 総合演習(大学院入試・修士レベル)(9 章・目安 60〜100 時間) ★ 20総合演習

ステージ 4〜6(大学数学)

矢印は「この科目を学んでから次へ」という主な依存関係です(細かい前提は各科目の README を参照)。

P1 算数の「なぜ」(7 章・目安 20〜30 時間) ½ P1算数 P2 中学数学(0 章・目安 30〜40 時間) x P2中学数学 P3 数と式・関数(0 章・目安 40〜55 時間) f(x) P3数と式・関数 P4 微分積分(0 章・目安 40〜50 時間) d/dx P4高校の微積分 P5 図形とベクトル(0 章・目安 40〜50 時間) → P5図形とベクトル P6 確率・統計と整数(0 章・目安 30〜40 時間) ⚀ P6確率・統計 00 数学の言葉:論理・集合・写像(7 章・目安 30〜50 時間) ∀ 00数学の言葉 01 微分積分学(10 章・目安 150〜200 時間) ∫ 01微分積分 02 線形代数(9 章・目安 120〜160 時間) λ 02線形代数 03 集合と位相(7 章・目安 60〜90 時間) τ 03集合と位相 04 代数学(群・環・体)(9 章・目安 120〜160 時間) ≅ 04代数学 05 複素関数論(8 章・目安 70〜100 時間) ∮ 05複素関数論 06 測度と積分(ルベーグ積分)(8 章・目安 70〜100 時間) μ 06測度と積分 07 多様体(7 章・目安 90〜120 時間) dω 07多様体 08 微分方程式(7 章・目安 60〜80 時間) y′ 08微分方程式 09 位相幾何学(8 章・目安 90〜120 時間) π₁ 09位相幾何学 10 関数解析(7 章・目安 70〜100 時間) ‖f‖ 10関数解析 11 確率論(7 章・目安 70〜100 時間) ℙ 11確率論 12 圏論とホモロジー代数(7 章・目安 60〜80 時間) ⊣ 12圏論 13 可換環論(8 章・目安 90〜120 時間) Rₚ 13可換環論 14 代数幾何学(9 章・目安 150〜200 時間) ℙⁿ 14代数幾何学 15 代数的整数論(7 章・目安 90〜120 時間) ℚₚ 15整数論 16 リー群と表現論(6 章・目安 90〜120 時間) χ 16表現論 17 リーマン幾何学(7 章・目安 80〜100 時間) ∇ 17リーマン幾何 18 偏微分方程式論(6 章・目安 80〜100 時間) Δu 18偏微分方程式 19 リーマン面と保型形式(6 章・目安 80〜100 時間) ℍ 19リーマン面 20 総合演習(大学院入試・修士レベル)(9 章・目安 60〜100 時間) ★ 20総合演習

色:黄=ステージ 4 の入口(数学の言葉)、青=ステージ 4(学部基礎)、緑=ステージ 5(学部専門)、紫=ステージ 6(大学院)


経験値とレベル

章を読了したり、演習問題を解いたりすると経験値がたまります。

行動 経験値
章を読了する(「この章の目標」をすべて達成した) 100
★ / ★★ / ★★★ の問題を解く 10 / 30 / 100

くわしいルール、バッジの一覧、紙での記録のつけ方は 経験値・レベル・バッジ にあります。


科目一覧

学習時間は、本文を読み演習問題に取り組む場合のおおよその目安です。

ステージ 1:算数(小学校)

# 科目 主な内容 目安
P1 算数の「なぜ」 数と位取り記数法、かけ算とわり算の意味、計算のきまりと整数の性質、分数と小数、割合・比・比例、図形と量、データの活用と場合の数 20〜30 時間

ステージ 2:中学数学

# 科目 主な内容 目安
P2 中学数学[執筆中] 正負の数、文字式と方程式、展開・因数分解と平方根、二次方程式、関数、図形と証明、円と三平方の定理、データの活用と確率 30〜40 時間

ステージ 3:高校数学

# 科目 主な内容 目安
P3 数と式・関数[執筆中] 集合と命題、式と証明、二次関数、複素数と方程式、三角関数、指数関数と対数関数、数列と数学的帰納法 40〜55 時間
P4 微分積分[執筆中] 数列と関数の極限、微分法とその応用、積分法とその応用 40〜50 時間
P5 図形とベクトル[執筆中] 三角比と図形の計量、図形の性質、図形と方程式、平面・空間ベクトル、複素数平面、二次曲線 40〜50 時間
P6 確率・統計と整数[執筆中] 場合の数、確率、整数の性質、データの分析、統計的な推測 30〜40 時間

ステージ 4:大学数学の基礎(学部 1〜2 年)

# 科目 主な内容 目安
00 数学の言葉:論理・集合・写像 命題と論理、量化子、証明の技法、集合、写像、同値関係、濃度、選択公理とツォルンの補題、数の体系 30〜50 時間
01 微分積分学 実数の連続性、ε-δ 論法、級数、テイラーの定理、リーマン積分、一様収束、多変数の微分、逆関数定理・陰関数定理、重積分、ベクトル解析 150〜200 時間
02 線形代数 連立一次方程式、ベクトル空間、線形写像、行列式、固有値と対角化、ジョルダン標準形、内積空間とスペクトル定理、二次形式、特異値分解、テンソル積 120〜160 時間
03 集合と位相 距離空間、位相空間、部分空間・積・商、分離公理、コンパクト性、連結性、完備距離空間、ベールの定理 60〜90 時間

ステージ 5:学部専門(学部 2〜4 年)

# 科目 主な内容 目安
04 代数学(群・環・体) 整数と合同式、群、シローの定理、環とイデアル、一意分解、加群の構造定理、体の拡大、ガロア理論 120〜160 時間
05 複素関数論 正則関数、コーシーの積分定理・積分公式、ローラン展開、留数定理、等角写像とリーマンの写像定理、ガンマ関数、ゼータ関数と素数定理 70〜100 時間
06 測度と積分(ルベーグ積分) σ-加法族と測度、ルベーグ測度、収束定理、LpL^p 空間、フビニの定理、ラドン–ニコディムの定理、微分定理、リースの表現定理 70〜100 時間
07 多様体 曲線と曲面、多様体、接空間、ベクトル場、微分形式、ストークスの定理、ド・ラーム・コホモロジー 90〜120 時間
08 微分方程式 求積法、解の存在と一意性、線形系、安定性、境界値問題、フーリエ級数、熱・波動・ラプラス方程式 60〜80 時間
09 位相幾何学 基本群、ファン・カンペンの定理、被覆空間、ホモロジー、コホモロジーとカップ積、ポアンカレ双対性、高次ホモトピー群 90〜120 時間
10 関数解析 バナッハ空間、ヒルベルト空間、基本三原理、ハーン–バナッハの定理、コンパクト作用素、スペクトル理論、非有界作用素 70〜100 時間
11 確率論 確率空間、大数の法則、特性関数、中心極限定理、マルチンゲール、マルコフ連鎖、ブラウン運動と伊藤積分 70〜100 時間

ステージ 6:大学院(修士課程)

# 科目 主な内容 目安
12 圏論とホモロジー代数 圏と関手、米田の補題、随伴、アーベル圏、導来関手(Ext, Tor)、スペクトル系列、導来圏 60〜80 時間
13 可換環論 局所化、ネーター環、準素分解、整拡大と零点定理、次元論、完備化、デデキント環、コーエン–マコーレー環 90〜120 時間
14 代数幾何学 アフィン・射影多様体、層、スキーム、準連接層と因子、層コホモロジー、代数曲線とリーマン–ロッホの定理 150〜200 時間
15 代数的整数論 整数環、素イデアル分解、類数と単数、円分体と相互法則、pp 進数と局所体、L 関数、類体論 90〜120 時間
16 リー群と表現論 有限群の表現と指標、リー群とリー環、半単純リー環、ルート系、最高ウェイト理論、ピーター–ワイルの定理 90〜120 時間
17 リーマン幾何学 リーマン計量、接続、測地線、曲率、ヤコビ場と比較定理、特性類、ホッジ理論 80〜100 時間
18 偏微分方程式論 超関数、フーリエ変換、ソボレフ空間、楕円型方程式の弱解と正則性、発展方程式、非線形問題 80〜100 時間
19 リーマン面と保型形式 リーマン面、楕円関数、モジュラー形式、リーマン–ロッホの定理、一意化定理と双曲幾何 80〜100 時間

最終ステージ:総合演習

# 内容 目安
20 総合演習(大学院入試・修士レベル):分野横断のオリジナル問題と詳しい解答。前半は大学院入試レベル、後半は修士修了レベル 60〜100 時間

数学の 7 本の糸

算数と大学院の数学は、何本かの太い糸で一続きにつながっています。分数のわり算の「なぜ」は大学の「体」の公理へ、円の面積を「細かく分けて並べ替える」考えはルベーグ積分へと育っていきます。

糸 小学校 → 中学 → 高校 → 大学 → 大学院
証明 「なぜ」を説明する → 図形の証明 → 対偶・背理法・帰納法 → 論理と集合、ε-δ 論法 → 圏論
数 分数と小数 → 負の数と無理数 → 複素数 → 数の体系の構成、体 → p 進数
関数 比例 → 一次関数・二次関数 → 三角・指数関数と微分 → 写像と線形写像 → 層
図形 面積・合同・対称 → 証明・三平方の定理 → 座標とベクトル → 位相空間と多様体 → リーマン幾何
方程式 □ を使った式 → 二次方程式と解の公式 → 高次方程式 → ガロア理論と微分方程式 → 代数幾何
面積と積分 円の面積 → 錐体の体積 → 区分求積と定積分 → リーマン積分・ルベーグ積分 → ソボレフ空間
確率と統計 場合の数と平均 → 確率と箱ひげ図 → 確率分布と統計的推測 → 測度論的確率論 → 発展方程式

それぞれの糸の物語と、各段階の章へのリンクは 数学の 7 本の糸 にまとめています。


学習プラン

保護者モデル(子どもと一緒に)

お子さんの学年に合わせて、P1 算数の「なぜ」 の章を選んで読みます。1 週間に 1 節ずつでも、1 年で算数の全体を見渡せます。

お子さんの学年 主に読む章
小学 1〜2 年 P1 第1章(数と位取り)、第2章(かけ算の意味と九九)、第6章(図形と量の前半)
小学 3〜4 年 P1 第2章(わり算)、第3章(計算のきまり)、第4章(小数と分数の前半)、第5章(簡単な割合)
小学 5〜6 年 P1 第3章(倍数と約数)、第4章(分数の計算)、第5章(割合・比・比例)、第6章(面積と体積)、第7章(データと場合の数)
中学生 P2 中学数学の該当する章

学び直しモデル(高校数学から大学数学へ)

週 5 時間のペースなら、次のように進めるのが目安です。

期間 内容
最初の 1 週間 診断テスト 2・診断テスト 3 で出発点を決める
3〜6 か月 不合格だった科目(P3〜P6)と戻る章を学び直す
次の 1 年 00 数学の言葉、01 微分積分学、02 線形代数(ステージ 4)
その先 興味のある分野へ(下の標準モデル・コース例を参考に)

標準モデル(学部 4 年+修士 2 年)

日本の大学の数学科の標準的な進度に合わせた配分です。

時期 科目
学部 1 年 00 数学の言葉、01 微分積分学(第1〜6章)、02 線形代数(第1〜5章)
学部 2 年 01 微分積分学(第7〜10章)、02 線形代数(第6〜9章)、03 集合と位相、04 代数学(第1〜4章)、05 複素関数論
学部 3 年 04 代数学(第5〜9章)、06 測度と積分、07 多様体、08 微分方程式、09 位相幾何学(第1〜5章)
学部 4 年 09 位相幾何学(第6〜8章)、10 関数解析、11 確率論、20 総合演習(第1〜7ファイル=院試対策)、専門分野の準備
修士 1 年 専門分野に応じて下のコースから選択、20 総合演習(第8・9ファイル)
修士 2 年 専門分野の深掘り(各科目の最終章・「さらに先へ」の文献案内から論文へ)

修士課程のコース例

修士では全科目を同じ深さで学ぶ必要はありません。専門分野を軸に、隣接分野を「主要定理の主張と使い方がわかる」程度に押さえるのが現実的です。

コース 中心に学ぶ科目 隣接分野として押さえる科目
代数・数論 12, 13, 14, 15 16, 19
代数幾何 12, 13, 14, 19 15, 16, 09
幾何・トポロジー 09, 12, 17, 19 16, 14, 18
表現論 12, 16, 13 14, 17
解析・偏微分方程式 10, 18, 11 17, 16
確率論 11, 10, 18 06 の復習, 17

独学・社会人モデル

週 10 時間のペースなら、ステージ 4(大学数学の基礎)に約 1 年、ステージ 5(学部専門)に約 1.5〜2 年、ステージ 6(大学院の専門コース)に約 1.5〜2 年が目安です。高校数学から学び直す場合は、ステージ 3 にさらに半年〜1 年を見込んでください。速さより継続が大切です。1 日 1 定理でも、1 年続ければ 365 個の定理を理解できます。


到達度チェックリスト

ステージ 1〜3 の到達度は、各ステージの入口にある 診断テスト の試験で確かめます。ステージ 4〜6 は、各ステージの終わりに、次のことが何も見ずにできるか確認してください。

ステージ 4 修了(学部 2 年修了相当)

ステージ 5 修了(学部卒業・大学院入試レベル)

ステージ 6 修了(修士課程修了レベル)


数学の学び方

定義を正確に覚える

数学の議論はすべて定義から始まります。定義を曖昧に覚えていると、証明の最初の一行が書けません。新しい定義に出会ったら、

  1. 例を 3 つ作る(そのうち 1 つは自明でないもの)
  2. 非例(定義を満たさないもの)を作る
  3. 定義の各条件を1 つ外すと何が起こるかを考える

を習慣にしてください。

定理は「仮定」と「結論」に分けて読む

定理を読んだら、仮定を 1 つずつ外した反例を探してください。どの仮定が証明のどこで使われているかがわかれば、その定理を理解したと言えます。

証明は「読む」より「再構成する」

証明を読んだ後、本を閉じて自分で書き直してみてください。書けないところが理解できていないところです。長い証明は、まず方針(大きな流れ)を 3 行でまとめ、それから細部を埋めます。

手を動かす

抽象的な定理ほど、小さな具体例(2×22 \times 2 行列、S3\mathfrak{S}_3、Z/6Z\mathbb{Z}/6\mathbb{Z}、円周、トーラスなど)で計算して確かめることが大切です。

詰まったとき

楽しく続ける


リポジトリの構成

README.md                    このファイル(全体のロードマップ)
LEVELS.md                    経験値・レベル・バッジのしくみ
CONNECTIONS.md               数学の 7 本の糸(算数から大学院までのつながり)
NOTATION.md                  記法と用語の約束
checkpoints/                 診断テスト(ステージ 1〜3 の入口)
p1-arithmetic/               算数の「なぜ」
p2-middle-school/            中学数学(執筆中)
p3-algebra-functions/        高校数学:数と式・関数(執筆中)
p4-calculus-intro/           高校数学:微分積分(執筆中)
p5-geometry-vectors/         高校数学:図形とベクトル(執筆中)
p6-probability-statistics/   高校数学:確率・統計と整数(執筆中)
00-foundations/              数学の言葉:論理・集合・写像
01-calculus/                 微分積分学
02-linear-algebra/           線形代数
03-topology/                 集合と位相
04-algebra/                  代数学(群・環・体)
05-complex-analysis/         複素関数論
06-measure-integration/      測度と積分(ルベーグ積分)
07-manifolds/                多様体
08-differential-equations/   微分方程式
09-algebraic-topology/       位相幾何学
10-functional-analysis/      関数解析
11-probability/              確率論
12-category-homological-algebra/  圏論とホモロジー代数
13-commutative-algebra/      可換環論
14-algebraic-geometry/       代数幾何学
15-algebraic-number-theory/  代数的整数論
16-lie-groups-representations/    リー群と表現論
17-riemannian-geometry/      リーマン幾何学
18-pde/                      偏微分方程式論
19-riemann-surfaces/         リーマン面と保型形式
20-problems/                 総合演習(大学院入試・修士レベル)
tools/
  STYLE_GUIDE.md             執筆規約(教材を追加・修正する人向け)
  CURRICULUM.md              カリキュラム設計書(全科目の章立てと内容)
  check.mjs                  数式・リンクの検査スクリプト
  fix-inline-math.mjs        GitHub で崩れる数式の書き方を自動で直すスクリプト
  build-site.mjs             Web 版のビルド(教材 → site/)
  dev-server.mjs             Web 版の開発用サーバー
  partners/render.mjs        パートナーの設定資料の画像を書き出すスクリプト
web/                         Web 版の画面(styles:デザイン、app:進捗・経験値・パートナー・検索・共有・AI チューター、labs:実験)
server/tutor/                AI チューターの API(Cloudflare Workers)
docs/PRODUCT.md              Web 版のプロダクト設計書
docs/PARTNERS.md             パートナー(育つ相棒)のキャラクター設定資料

数式の表示について

Web 版について

教材の Markdown から、Web 版(仮称 Lemma)を生成しています。GitHub で読むのと同じ内容に、次の機能を足したものです。

npm install
npm run build   # site/ に出力
npm run dev     # http://localhost:5173/ で確認(web/ の変更は再ビルドなしで反映)

main ブランチに push すると、Cloudflare の Workers Builds が Web 版を検査・ビルドして lemma.raku1chi.dev(Cloudflare Workers の静的アセット)に公開します。ほかのブランチは、プルリクエストにプレビューの URL が付きます。初回の設定は wrangler.jsonc の冒頭に書いてあります。本番と同じ配信の規則(site/_redirects と 404 ページ)で確かめるときは、npm run build の後に npx wrangler dev(http://localhost:8787/)を使います。設計の考え方と今後の計画は docs/PRODUCT.md にまとめています。

品質管理について