補足
この科目は執筆中です。 各章を順に追加していきます。高校数学をどのくらい覚えているかは、診断テスト 3(高校数学) で確かめられます。
概要
図形を「見て考える」ものから「計算できる」ものへ——高校の図形の単元は、そのための道具を次々に手に入れていく旅です。三角比で長さと角度を結びつけ、座標で図形を方程式に置きかえ、ベクトルで向きと大きさを一緒に扱い、複素数平面で回転をかけ算として表します。
これらの道具は、大学の 02 線形代数 で「ベクトル空間」「内積」「行列」として一つにまとめられます。この科目では、高校の範囲の内容を証明つきで確かめながら、それぞれの道具が線形代数のどこへつながるのかを示していきます。
前提知識
- P3 高校数学:数と式・関数 の第1章〜第5章(特に第4章 複素数、第5章 三角関数)。
- P2 中学数学 の第6・7章(図形と証明、三平方の定理)。
対応する科目
| 章 | 高校の科目 |
|---|---|
| 第1章 三角比と図形の計量 | 数学 I |
| 第2章 図形の性質 | 数学 A |
| 第3章 図形と方程式 | 数学 II |
| 第4章 平面ベクトル | 数学 C |
| 第5章 空間ベクトル | 数学 C |
| 第6章 複素数平面 | 数学 C |
| 第7章 平面上の曲線 | 数学 C |
現行の学習指導要領(2018 年告示、2022 年度から実施)にもとづく目安です。
到達目標
- [ ] 正弦定理・余弦定理を証明し、三角形や空間図形の計量に使える
- [ ] 三角形の五心の存在を証明し、チェバ・メネラウス・方べきの定理を使える
- [ ] 直線・円・領域を方程式・不等式で表し、点と直線の距離の公式を導ける
- [ ] ベクトルの内積の定義と性質を理解し、平面・空間の図形の問題をベクトルで解ける
- [ ] 一次独立の意味を説明し、係数比較ができる理由を説明できる
- [ ] 複素数の積を回転と拡大として理解し、ド・モアブルの定理を使える
- [ ] 二次曲線を焦点や離心率で特徴づけ、媒介変数表示・極座標を扱える
章立て
| 章 | 内容 |
|---|---|
| 第1章 三角比と図形の計量(準備中) | 正弦定理・余弦定理の証明、三角形の面積、ヘロンの公式、空間図形への応用 |
| 第2章 図形の性質(準備中) | 三角形の五心、チェバの定理とメネラウスの定理、円の性質と方べきの定理、作図 |
| 第3章 図形と方程式(準備中) | 内分点・外分点、直線と円の方程式、点と直線の距離、軌跡と領域 |
| 第4章 平面ベクトル(準備中) | ベクトルの演算、成分、内積、位置ベクトル、ベクトル方程式、一次独立 |
| 第5章 空間ベクトル(準備中) | 空間座標、空間ベクトルと内積、直線・平面・球面の方程式、外積 |
| 第6章 複素数平面(準備中) | 極形式、積と商の図形的な意味、ド・モアブルの定理、1 の n 乗根、複素数と図形 |
| 第7章 平面上の曲線(準備中) | 放物線・楕円・双曲線、媒介変数表示、極座標と極方程式 |
学習時間の目安と進め方
- 1 章あたり 5〜8 時間(本文と演習問題)、全体で 40〜50 時間ほどです。
- 大学で線形代数を学ぶ予定なら、第4章〜第6章が特に大切です。
- 第2章(図形の性質)は他の章からほぼ独立しているので、後回しにしてもかまいません。
- 図形の問題では、必ず自分で図をかいてください。正確な図は、計算の検算にもなります。
参考文献
- 小平邦彦『幾何への誘い』(岩波現代文庫):初等幾何を、数学者が公理の立場から見直した本です。
- 松坂和夫『数学読本 1〜6』(岩波書店):中学程度から大学初年級までを一続きに解説したシリーズです。ベクトルや複素数平面もていねいに扱っています。
- 芳沢光雄『新体系・高校数学の教科書(上・下)』(講談社ブルーバックス):高校数学の全体を、大人の学び直し向けに体系的にまとめた本です。
- 数研出版編集部『チャート式 基礎からの数学』シリーズ(数研出版):計算力を補いたいときの定番の参考書です。
- 吉田武『虚数の情緒』(東海大学出版会):複素数とその幾何学的な意味を、中学の内容から積み上げて解説する大著です。