補足
この科目は執筆中です。 各章を順に追加していきます。中学数学をどのくらい覚えているかは、診断テスト 2(中学数学) で確かめられます。
概要
中学校で、数学は「算数」から大きく姿を変えます。負の数によって数の世界が広がり、文字を使うことで「いつでも成り立つこと」を書けるようになり、関数によって変化をとらえ、図形の証明によって「なぜ正しいのか」を筋道立てて説明するようになります。文字と証明との出会い——それが中学数学の核心です。
この科目は、中学数学を学び直したい大人、中学生の子をもつ保護者、先取りしたい人のために、次のことを中心に書いています。
- 「負 × 負はなぜ正なのか」「移項はなぜできるのか」「解の公式はどこから来るのか」といったなぜに、きちんと答えること
- 文字式・方程式・関数・証明が、高校・大学の数学でどう育つのかを示すこと
- 中学生がつまずきやすいところと、その原因
前提知識
- P1 算数の「なぜ」(または、小学校の算数をおおむね覚えていること)。自信がなければ 診断テスト 1(算数) で確かめてください。
学年との対応
| 章 | 主に学ぶ学年 |
|---|---|
| 第1章 正負の数 | 中学 1 年 |
| 第2章 文字式と方程式 | 中学 1〜2 年 |
| 第3章 式の展開・因数分解と平方根 | 中学 3 年 |
| 第4章 二次方程式 | 中学 3 年 |
| 第5章 関数 | 中学 1〜3 年 |
| 第6章 図形と証明 | 中学 1〜3 年 |
| 第7章 円と三平方の定理・空間図形 | 中学 1 年・3 年 |
| 第8章 データの活用と確率 | 中学 1〜3 年 |
現行の学習指導要領(2017 年告示、2021 年度から実施)にもとづく目安です。教科書によって扱う時期が多少前後します。
到達目標
- [ ] 負の数を含む四則計算の規則(特に 負 × 負 = 正)を、分配法則から説明できる
- [ ] 文字式を使って「いつでも成り立つこと」を説明でき、等式の性質から方程式の解き方を説明できる
- [ ] 乗法公式・因数分解を使いこなし、 が無理数であることを証明できる
- [ ] 平方完成によって二次方程式の解の公式を導ける
- [ ] 関数の意味を説明でき、一次関数と の変化の割合とグラフを扱える
- [ ] 合同・相似の条件を使って、根拠を示しながら図形の証明を書ける
- [ ] 円周角の定理と三平方の定理を証明し、長さや角の計算に使える
- [ ] 箱ひげ図を読み取り、確率を「同様に確からしい」ことにもとづいて計算できる
章立て
| 章 | 内容 |
|---|---|
| 第1章 正負の数(準備中) | 負の数の意味、数直線と絶対値、加法と減法、負 × 負はなぜ正か、除法、素因数分解 |
| 第2章 文字式と方程式(準備中) | 文字を使う意味、式の計算、文字式による説明、等式の性質と一次方程式、連立方程式 |
| 第3章 式の展開・因数分解と平方根(準備中) | 乗法公式、因数分解、平方根、 が無理数であること、根号を含む計算 |
| 第4章 二次方程式(準備中) | 因数分解・平方根による解法、平方完成と解の公式、解の個数 |
| 第5章 関数(準備中) | 関数とは、比例・反比例、一次関数、、変化の割合とグラフ |
| 第6章 図形と証明(準備中) | 作図、平行線と角、合同条件と証明の書き方、平行四辺形、相似、中点連結定理 |
| 第7章 円と三平方の定理・空間図形(準備中) | 空間図形の位置関係と体積、円周角の定理、三平方の定理の証明と利用 |
| 第8章 データの活用と確率(準備中) | ヒストグラム、四分位数と箱ひげ図、確率の意味と計算、標本調査 |
学習時間の目安と進め方
- 1 章あたり 3〜5 時間(本文と演習問題)、全体で 30〜40 時間ほどです。
- 第1・2章(負の数と文字式)は、その後のすべての章の土台です。ここは飛ばさずに読んでください。
- 第5章(関数)と第6章(図形と証明)は、どちらから読んでもかまいません。
- 証明は「読む」だけでなく、本を閉じて自分で書いてみてください。根拠を一つずつ書くことが、高校・大学の数学への準備になります。
参考文献
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 数学編』:中学校で学ぶ内容とそのねらいの公式の解説です。
- 芳沢光雄『新体系・中学数学の教科書(上・下)』(講談社ブルーバックス):中学数学の全体を、大人の学び直し向けに体系的にまとめた本です。
- 吉田武『虚数の情緒』(東海大学出版会):「中学生からの全方位独学法」をうたう大著で、数の広がりを中学の内容から複素数まで一気にたどれます。
- 小平邦彦『幾何への誘い』(岩波現代文庫):初等幾何(ユークリッド幾何)を、数学者が公理の立場から見直した本です。図形の証明の背景を知りたい人に。
- I. M. Gelfand, A. Shen, Algebra (Birkhäuser):中高生向けに書かれた代数の入門書で、式の計算の「なぜ」を問題を通して学べます(英語)。
次に学ぶもの
- P3 高校数学:数と式・関数:集合と命題、二次関数、複素数、三角関数・指数関数・対数関数、数列。
- P5 高校数学:図形とベクトル・P6 高校数学:確率・統計と整数:図形と確率の続き。
- 診断テスト 3(高校数学):高校数学をどのくらい覚えているかを確かめたいときに。