Lemma

記号の早見表

機械学習・統計・最適化の本や論文には、∑\sum、∇f\nabla f、argmin⁡\operatorname{argmin}、E[X]E[X]、∥x∥\lVert x \rVert のような記号が説明なしに出てきます。意味を一つ忘れているだけで、数式全体が読めなくなることも少なくありません。このページは、そうした記号を読み方・意味・小さな例で引けるようにした早見表です。「詳しく」の列には、その記号の意味をきちんと説明している章を挙げています。

目次


和と積

記号 読み方 意味 例 詳しく
∑i=1nai\sum_{i=1}^{n} a_i シグマ、ii イコール 1 から nn まで aia_i ii を 1 から nn まで動かして足した和 a1+a2+⋯+ana_1 + a_2 + \cdots + a_n ∑i=13i2=1+4+9=14\sum_{i=1}^{3} i^2 = 1 + 4 + 9 = 14 P3 第7章(準備中)、無限に続く和は 01 第2章
∑iai\sum_{i} a_i, ∑x∈Sf(x)\sum_{x \in S} f(x) シグマ 範囲を省いた和(文脈から明らかなとき)、集合 SS のすべての元についての和 S={1,2}S = \lbrace 1, 2 \rbrace なら ∑x∈Sx2=5\sum_{x \in S} x^2 = 5 同上
∏i=1nai\prod_{i=1}^{n} a_i パイ、プロダクト a1,…,ana_1, \dots, a_n をすべて掛けた積 ∏i=14i=24\prod_{i=1}^{4} i = 24 尤度(確率の積)は 22 第3章

ベクトルと行列

記号 読み方 意味 例 詳しく
x∈Rnx \in \mathbb{R}^n エックス、アール エヌ 実数を nn 個縦に並べたベクトル。この教材の統計・機械学習では太字にしない(本によっては x\boldsymbol{x}, x\mathbf{x}, x⃗\vec{x}) (1,2,3)⊤∈R3(1, 2, 3)^{\top} \in \mathbb{R}^3 02 第1章
xix_i エックス アイ ベクトル xx の第 ii 成分。データの ii 番目を表すこともある x=(5,7)⊤x = (5, 7)^{\top} なら x2=7x_2 = 7 02 第1章
aija_{ij}, AijA_{ij} エー アイ ジェー 行列 AA の第 ii 行・第 jj 列の成分 1 行目が (1,2)(1, 2)、2 行目が (3,4)(3, 4) の行列なら a21=3a_{21} = 3 02 第1章
A⊤A^{\top}, tA{}^t A エー トランスポーズ、エーの転置 行と列を入れかえた行列(転置)。この教材の線形代数では tA{}^t A、統計・最適化・機械学習では A⊤A^{\top} と書く x=(1,2)⊤x = (1, 2)^{\top} なら x⊤x=12+22=5x^{\top} x = 1^2 + 2^2 = 5 02 第1章
AxAx エー エックス 行列とベクトルの積 1 行目が (1,2)(1, 2)、2 行目が (3,4)(3, 4) の AA と x=(1,1)⊤x = (1, 1)^{\top} なら Ax=(3,7)⊤Ax = (3, 7)^{\top} 02 第1章
II, InI_n アイ、単位行列 対角成分が 1、ほかが 0 の正方行列。どのベクトルにかけても変えない(本によっては EE) I2x=xI_2 x = x 02 第1章
A−1A^{-1} エー インバース 逆行列(AA−1=A−1A=IAA^{-1} = A^{-1}A = I となる行列) 対角成分が 2,42, 4 の対角行列の逆行列は、対角成分が 12,14\frac{1}{2}, \frac{1}{4} の対角行列 02 第1章
diag⁡(d1,…,dn)\operatorname{diag}(d_1, \dots, d_n) ダイアグ 対角成分が d1,…,dnd_1, \dots, d_n で、ほかが 0 の対角行列 diag⁡(2,3)\operatorname{diag}(2, 3) を (1,1)⊤(1, 1)^{\top} にかけると (2,3)⊤(2, 3)^{\top} 02 第5章
det⁡A\det A デターミナント エー 行列式。det⁡A≠0\det A \neq 0 は「AA が逆行列をもつ」と同じこと 1 行目が (a,b)(a, b)、2 行目が (c,d)(c, d) なら det⁡A=ad−bc\det A = ad - bc 02 第4章
tr⁡A\operatorname{tr} A トレース エー 正方行列の対角成分の和 対角成分が 1,41, 4 なら tr⁡A=5\operatorname{tr} A = 5 02 第1章(問題 1.6)
⟨x,y⟩\langle x, y \rangle, x⋅yx \cdot y, x⊤yx^{\top} y 内積 内積。Rn\mathbb{R}^n では成分ごとの積の和 x1y1+⋯+xnynx_1 y_1 + \cdots + x_n y_n x=(1,2)⊤x = (1, 2)^{\top}、y=(3,4)⊤y = (3, 4)^{\top} なら ⟨x,y⟩=3+8=11\langle x, y \rangle = 3 + 8 = 11 02 第7章
∥x∥\lVert x \rVert, ∥x∥2\lVert x \rVert_2 ノルム エックス ベクトルの長さ x12+⋯+xn2\sqrt{x_1^2 + \cdots + x_n^2}(ユークリッドノルム) ∥(3,4)⊤∥=5\lVert (3, 4)^{\top} \rVert = 5 02 第7章
∥x∥22\lVert x \rVert_2^2 ノルムの 2 乗 成分の 2 乗の和。最小二乗法の誤差や、正則化の大きさとして出てくる ∥(3,4)⊤∥22=25\lVert (3, 4)^{\top} \rVert_2^2 = 25 02 第7章
∥x∥1\lVert x \rVert_1 エル ワン ノルム 成分の絶対値の和(ラッソで使う) ∥(3,−4)⊤∥1=7\lVert (3, -4)^{\top} \rVert_1 = 7 24 第2章
u⊙vu \odot v アダマール積、成分ごとの積 同じ形のベクトル(行列)の、成分ごとの積 u=(1,2)⊤u = (1, 2)^{\top}、v=(3,4)⊤v = (3, 4)^{\top} なら u⊙v=(3,8)⊤u \odot v = (3, 8)^{\top} 24 第5章
A⪰0A \succeq 0 半正定値 対称行列 AA が、すべての xx で x⊤Ax≥0x^{\top} A x \geq 0 をみたすこと(A≻0A \succ 0 は正定値) diag⁡(1,0)⪰0\operatorname{diag}(1, 0) \succeq 0 02 第8章、23 第2章

微分

記号 読み方 意味 例 詳しく
dydx\frac{dy}{dx}, f′(x)f'(x) ディーワイ ディーエックス、エフ プライム エックス 導関数。xx を少しだけ動かしたときの、yy の変化の割合 f(x)=x3f(x) = x^3 なら f′(x)=3x2f'(x) = 3x^2 01 第4章
∂f∂x\frac{\partial f}{\partial x}, ∂xf\partial_x f ラウンド エフ ラウンド エックス 偏微分。ほかの変数を止めて、xx だけで微分したもの f(x,y)=x2yf(x, y) = x^2 y なら ∂f∂x=2xy\frac{\partial f}{\partial x} = 2xy 01 第7章
∇f\nabla f ナブラ エフ、グラディエント 勾配。偏微分を並べた縦ベクトルで、ff がいちばん速く増える向きを指す f(x,y)=x2+y2f(x, y) = x^2 + y^2 なら ∇f=(2x,2y)⊤\nabla f = (2x, 2y)^{\top} 01 第7章、23 第5章
∇2f\nabla^2 f ヘッセ行列 2 階の偏微分を並べた行列。極小・極大の判定や、ニュートン法で使う f(x,y)=x2+3y2f(x, y) = x^2 + 3y^2 なら ∇2f=diag⁡(2,6)\nabla^2 f = \operatorname{diag}(2, 6) 01 第7章
JfJ_f, DfDf ヤコビ行列 ベクトルに値をとる関数の、1 階の偏微分を並べた行列 f(x,y)=(xy,x+y)f(x, y) = (xy, x + y) なら、1 行目が (y,x)(y, x)、2 行目が (1,1)(1, 1) 01 第7章
∂L∂W\frac{\partial L}{\partial W} ラウンド エル ラウンド ダブリュー 行列 WW の各成分で LL を偏微分し、WW と同じ形に並べた行列(誤差逆伝播法で使う) L=tr⁡WL = \operatorname{tr} W なら、∂L∂W\frac{\partial L}{\partial W} は単位行列 24 第5章
x˙\dot{x} エックス ドット 時刻 tt についての微分 dxdt\frac{dx}{dt}(物理の本でよく使う) x(t)=t2x(t) = t^2 なら x˙=2t\dot{x} = 2t 01 第4章

確率と統計

記号 読み方 意味 例 詳しく
P(A)P(A) ピー エー 事象 AA の確率(Pr⁡(A)\Pr(A) と書く本もある) さいころで偶数の目が出る確率は 12\frac{1}{2} 22 第1章
P(A∣B)P(A \mid B) ピー エー ギブン ビー 条件付き確率。BB が起きたとわかったときに AA が起きる確率 P(A∩B)P(B)\frac{P(A \cap B)}{P(B)} さいころで偶数が出たとき、4 以上である確率は 23\frac{2}{3} 22 第1章
X∼N(μ,σ2)X \sim N(\mu, \sigma^2) エックスは正規分布に従う 確率変数 XX が、平均 μ\mu・分散 σ2\sigma^2 の正規分布に従うこと。∼\sim は「〜に従う」 X∼N(0,1)X \sim N(0, 1) は標準正規分布 22 第1章
E[X]E[X], E[X]\mathbb{E}[X] イー エックス、期待値 期待値(確率で重みをつけた平均)。Ex∼p[f(x)]E_{x \sim p}[f(x)] のように、どの分布についての期待値かを添えることもある さいころの目の期待値は 3.53.5 11 第1章
Var⁡(X)\operatorname{Var}(X), V(X)V(X) バリアンス、分散 分散 E[(X−E[X])2]E[(X - E[X])^2]。期待値のまわりのばらつきの大きさ 表なら 1、裏なら 0 をとる公平なコインで Var⁡(X)=14\operatorname{Var}(X) = \frac{1}{4} 11 第1章
Cov⁡(X,Y)\operatorname{Cov}(X, Y) コバリアンス、共分散 共分散 E[(X−E[X])(Y−E[Y])]E[(X - E[X])(Y - E[Y])]。一緒に大きくなる傾向があれば正 Cov⁡(X,X)=Var⁡(X)\operatorname{Cov}(X, X) = \operatorname{Var}(X) 11 第1章
μ\mu, σ\sigma, σ2\sigma^2 ミュー、シグマ、シグマ 2 乗 平均、標準偏差、分散を表すのによく使う文字 N(μ,σ2)N(\mu, \sigma^2) の 2 つめは分散で、標準偏差ではない 22 第1章
Σ\Sigma シグマ(大文字) 共分散行列。和の記号 ∑\sum とは別の使い方 独立で分散が 1 の 2 変数なら Σ=I2\Sigma = I_2 22 第1章
i.i.d. アイ アイ ディー 独立同分布(independent and identically distributed)。データが互いに独立で、同じ分布から出ていること 「X1,…,XnX_1, \dots, X_n は i.i.d. で N(0,1)N(0, 1) に従う」 22 第2章
xˉ\bar{x}, Xˉ\bar{X} エックス バー 標本平均 1n∑i=1nxi\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} x_i データが 2,4,92, 4, 9 なら xˉ=5\bar{x} = 5 22 第2章
θ^\hat{\theta}, y^\hat{y} シータ ハット、ワイ ハット データから推定した値(推定量)、モデルの予測値 コインを 10 回投げて表が 7 回なら、表の確率の推定値は p^=0.7\hat{p} = 0.7 22 第3章
p(x∣θ)p(x \mid \theta), L(θ)L(\theta) ピー エックス ギブン シータ、尤度 パラメータが θ\theta のときにデータ xx が出る確率(密度)。θ\theta の関数として見たものを尤度という 表の確率が θ\theta のコインで「表、裏、表」なら L(θ)=θ2(1−θ)L(\theta) = \theta^2 (1 - \theta) 22 第3章
ℓ(θ)=log⁡L(θ)\ell(\theta) = \log L(\theta) 対数尤度 尤度の対数。積が和になるので扱いやすい 上の例なら ℓ(θ)=2log⁡θ+log⁡(1−θ)\ell(\theta) = 2 \log \theta + \log (1 - \theta) 22 第3章
1A\mathbf{1}_A, 1{⋯ }\mathbf{1}\lbrace \cdots \rbrace インディケーター、定義関数 条件が成り立てば 1、成り立たなければ 0 1{3>2}=1\mathbf{1}\lbrace 3 > 2 \rbrace = 1 11 第1章
KL⁡(p∥q)\operatorname{KL}(p \Vert q) ケーエル ダイバージェンス 分布 pp と qq の違いの大きさ ∑xp(x)log⁡p(x)q(x)\sum_x p(x) \log \frac{p(x)}{q(x)}。0 以上で、p=qp = q のときだけ 0 p=qp = q なら KL⁡(p∥q)=0\operatorname{KL}(p \Vert q) = 0 24 第7章

最適化

記号 読み方 意味 例 詳しく
min⁡xf(x)\min_{x} f(x), max⁡xf(x)\max_{x} f(x) ミン、マックス f(x)f(x) の最小値・最大値(値そのもの) min⁡x(x−2)2=0\min_{x} (x - 2)^2 = 0 23 第1章
argmin⁡xf(x)\operatorname{argmin}_{x} f(x), argmax⁡xf(x)\operatorname{argmax}_{x} f(x) アーグミン、アーグマックス 最小値・最大値をとる xx(の全体)。1 つしかないときは、その xx そのものを指して書くことが多い argmin⁡x(x−2)2={2}\operatorname{argmin}_{x} (x - 2)^2 = \lbrace 2 \rbrace 23 第1章
s.t. サブジェクト トゥー 「〜という条件のもとで」(制約条件) 「min⁡xx2\min_{x} x^2 s.t. x≥1x \geq 1」の最適解は x=1x = 1 23 第1章
x∗x^{\ast}, p∗p^{\ast} エックス スター 最適解、最適値 上の例なら x∗=1x^{\ast} = 1、p∗=1p^{\ast} = 1 23 第1章
θ←θ−η∇L(θ)\theta \leftarrow \theta - \eta \nabla L(\theta) 代入する、更新する 右辺の値で左辺を置きかえる(プログラムの代入)。η\eta は学習率(1 回に進む幅) L(θ)=θ2L(\theta) = \theta^2、η=0.1\eta = 0.1、θ=1\theta = 1 なら、更新後は θ=1−0.1×2=0.8\theta = 1 - 0.1 \times 2 = 0.8 23 第5章
sup⁡\sup, inf⁡\inf スープ、インフ 上限・下限。最大値・最小値がないときにも使える sup⁡{x∣x<1}=1\sup \lbrace x \mid x < 1 \rbrace = 1(最大値はない) 01 第1章

よく使う関数

記号 読み方 意味 例 詳しく
log⁡x\log x, ln⁡x\ln x ログ エックス、エルエヌ エックス 自然対数(底が ee の対数)。機械学習・統計の本では、ふつう log⁡\log も自然対数 log⁡e=1\log e = 1、log⁡1=0\log 1 = 0 01 第3章
exp⁡x\exp x, exe^x エクスポネンシャル エックス 指数関数(e=2.718…e = 2.718\ldots の xx 乗) exp⁡0=1\exp 0 = 1 01 第3章、01 第6章
∣x∣\lvert x \rvert 絶対値 0 からの距離(符号を外した大きさ) ∣−3∣=3\lvert -3 \rvert = 3 —
⌊x⌋\lfloor x \rfloor, ⌈x⌉\lceil x \rceil 床関数、天井関数 xx 以下の最大の整数、xx 以上の最小の整数 ⌊2.7⌋=2\lfloor 2.7 \rfloor = 2、⌈2.1⌉=3\lceil 2.1 \rceil = 3 01 第1章
max⁡(0,x)\max(0, x), ReLU⁡(x)\operatorname{ReLU}(x) レル 正ならそのまま、負なら 0 にする関数 ReLU⁡(−2)=0\operatorname{ReLU}(-2) = 0、ReLU⁡(3)=3\operatorname{ReLU}(3) = 3 24 第5章
σ(t)=11+e−t\sigma(t) = \frac{1}{1 + e^{-t}} シグモイド、ロジスティック関数 実数を 0 と 1 の間の値に直す関数(確率の予測に使う) σ(0)=12\sigma(0) = \frac{1}{2} 24 第2章
softmax⁡(z)k\operatorname{softmax}(z)_k ソフトマックス ezk∑jezj\frac{e^{z_k}}{\sum_j e^{z_j}}。いくつかのスコアを、和が 1 の確率に直す z=(0,0)z = (0, 0) なら (12,12)(\frac{1}{2}, \frac{1}{2}) 24 第2章
n!n!, (nk)\binom{n}{k} エヌの階乗、二項係数 n!=1×2×⋯×nn! = 1 \times 2 \times \cdots \times n。(nk)\binom{n}{k} は nn 個から kk 個を選ぶ選び方の数 (42)=6\binom{4}{2} = 6 22 第1章(二項分布)

関数と写像

記号 読み方 意味 例 詳しく
f ⁣:X→Yf\colon X \to Y エフ、エックスからワイへ XX の元に YY の元を 1 つずつ対応させる関数(写像) f ⁣:R→Rf\colon \mathbb{R} \to \mathbb{R}、f(x)=x2f(x) = x^2 00 第3章
x↦2x+1x \mapsto 2x + 1 エックスを 2x+12x + 1 に写す どの元をどこへ対応させるか x↦2x+1x \mapsto 2x + 1 は 3 を 7 に写す 00 第3章
g∘fg \circ f ジー マル エフ 合成関数(先に ff、次に gg) f(x)=x+1f(x) = x + 1、g(x)=x2g(x) = x^2 なら (g∘f)(2)=9(g \circ f)(2) = 9 00 第3章
f−1f^{-1} エフ インバース 逆関数(逆写像)。f−1(B)f^{-1}(B) は「ff で BB に写る元の集まり」(逆像)の意味でも使う f(x)=2xf(x) = 2x なら f−1(y)=y2f^{-1}(y) = \frac{y}{2} 00 第3章
fθ(x)f_\theta(x), f(x;θ)f(x; \theta) エフ シータ エックス パラメータ θ\theta を持つ関数(モデル) 線形モデル fw(x)=w⊤xf_w(x) = w^{\top} x 24 第1章

集合

記号 読み方 意味 例 詳しく
x∈Ax \in A エックス イン エー xx は集合 AA の元である(x∉Ax \notin A はそうでない) 2∈{1,2,3}2 \in \lbrace 1, 2, 3 \rbrace 00 第2章
A⊂BA \subset B エーはビーに含まれる 部分集合。この教材では A=BA = B の場合も含む {1}⊂{1,2}\lbrace 1 \rbrace \subset \lbrace 1, 2 \rbrace 00 第2章
A∪BA \cup B, A∩BA \cap B エー カップ ビー、エー キャップ ビー 和集合(どちらかに入る元)、共通部分(両方に入る元) {1,2}∩{2,3}={2}\lbrace 1, 2 \rbrace \cap \lbrace 2, 3 \rbrace = \lbrace 2 \rbrace 00 第2章
A∖BA \setminus B エー マイナス ビー 差集合(AA の元のうち BB に入らないもの) {1,2,3}∖{2}={1,3}\lbrace 1, 2, 3 \rbrace \setminus \lbrace 2 \rbrace = \lbrace 1, 3 \rbrace 00 第2章
∅\emptyset 空集合 元を 1 つも持たない集合 {1}∩{2}=∅\lbrace 1 \rbrace \cap \lbrace 2 \rbrace = \emptyset 00 第2章
{x∣P(x)}\lbrace x \mid P(x) \rbrace 〜をみたすエックスの集合 条件 P(x)P(x) をみたす xx 全体 {x∈Z∣0<x<4}={1,2,3}\lbrace x \in \mathbb{Z} \mid 0 < x < 4 \rbrace = \lbrace 1, 2, 3 \rbrace 00 第2章
R\mathbb{R}, Rn\mathbb{R}^n, Rm×n\mathbb{R}^{m \times n} アール、アール エヌ、アール エム かける エヌ 実数全体、実数を nn 個並べたベクトル全体、m×nm \times n 行列全体 (1.5,−2)⊤∈R2(1.5, -2)^{\top} \in \mathbb{R}^2 01 第1章、02 第1章
N\mathbb{N}, Z\mathbb{Z} エヌ、ゼット 自然数全体(この教材では 0 を含まない)、整数全体 0∈Z0 \in \mathbb{Z} だが 0∉N0 \notin \mathbb{N} 00 第7章
A×BA \times B エー クロス ビー 直積(a∈Aa \in A と b∈Bb \in B の組 (a,b)(a, b) 全体) {0,1}×{0,1}\lbrace 0, 1 \rbrace \times \lbrace 0, 1 \rbrace は 4 つの組からなる 00 第2章
∣A∣\lvert A \rvert エーの元の個数 集合の元の個数(濃度) ∣{1,5,9}∣=3\lvert \lbrace 1, 5, 9 \rbrace \rvert = 3 00 第5章

論理と定義

記号 読み方 意味 例 詳しく
∀\forall 任意の、すべての 「すべての〜について」 ∀x∈R, x2≥0\forall x \in \mathbb{R},\ x^2 \geq 0 00 第1章
∃\exists 存在する 「ある〜が存在して」 ∃x∈R, x2=2\exists x \in \mathbb{R},\ x^2 = 2 00 第1章
P⇒QP \Rightarrow Q ピー ならば キュー PP が成り立つなら、QQ も成り立つ x>2⇒x2>4x > 2 \Rightarrow x^2 > 4 00 第1章
P⇔QP \Leftrightarrow Q ピーとキューは同値 PP と QQ が同じ条件である(英語では iff と書くことも) x2=1⇔x=±1x^2 = 1 \Leftrightarrow x = \pm 1 00 第1章
¬P\neg P ノット ピー PP の否定 ¬(x>0)\neg (x > 0) は x≤0x \leq 0 と同じ 00 第1章
:=:= 定義する 左辺を右辺で定義する(=def\stackrel{\text{def}}{=} と書く本もある) xˉ:=1n∑ixi\bar{x} := \frac{1}{n} \sum_{i} x_i 記法と用語の約束

等号・不等号・近似

記号 読み方 意味 例 詳しく
≈\approx ニアリーイコール だいたい等しい(決まった定義はない) π≈3.14\pi \approx 3.14 —
∝\propto 比例する 定数倍を除いて等しい ベイズの定理 p(θ∣x)∝p(x∣θ)p(θ)p(\theta \mid x) \propto p(x \mid \theta) p(\theta) 22 第7章
∼\sim 〜に従う、同じくらい 確率変数の分布を表す(X∼N(0,1)X \sim N(0, 1))。数列や関数では「比が 1 に近づく」 n2+n∼n2n^2 + n \sim n^2(n→∞n \to \infty) 22 第1章
≪\ll, ≫\gg 非常に小さい、非常に大きい 比べものにならないほど小さい・大きい(決まった定義はない) 「学習率 η≪1\eta \ll 1」 —
a≡b(modn)a \equiv b \pmod{n} エー合同ビー、モッド エヌ aa と bb を nn でわった余りが等しい 17≡2(mod5)17 \equiv 2 \pmod{5} 04 第1章

積分

記号 読み方 意味 例 詳しく
∫abf(x) dx\int_a^b f(x)\ dx インテグラル aa から bb 定積分。f≥0f \geq 0 ならグラフの下の面積 ∫01x dx=12\int_0^1 x\ dx = \frac{1}{2} 01 第5章
∫f(x) dx\int f(x)\ dx 不定積分 微分すると ff になる関数(原始関数) ∫2x dx=x2+C\int 2x\ dx = x^2 + C 01 第5章
∫Rnf(x) dx\int_{\mathbb{R}^n} f(x)\ dx 重積分 多変数の関数の積分 確率密度 pp なら ∫Rnp(x) dx=1\int_{\mathbb{R}^n} p(x)\ dx = 1 01 第9章

極限とオーダー

記号 読み方 意味 例 詳しく
lim⁡n→∞an\lim_{n \to \infty} a_n リミット nn を限りなく大きくしたとき、ana_n が近づく値 lim⁡n→∞1n=0\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0 01 第2章
lim⁡x→af(x)\lim_{x \to a} f(x) リミット、xx が aa に近づくとき xx を aa に限りなく近づけたとき、f(x)f(x) が近づく値 lim⁡x→0sin⁡xx=1\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1 01 第3章
O(n)O(n), O(n2)O(n^2) オーダー 大きさが、せいぜい nn(n2n^2)の定数倍くらい。計算量の見積もりによく使う 3n2+5n=O(n2)3n^2 + 5n = O(n^2) 01 第4章
o(h)o(h) スモール オー hh より速く 0 に近づくもの(o(h)h→0\frac{o(h)}{h} \to 0) h→0h \to 0 のとき h2=o(h)h^2 = o(h) 01 第4章

ヒント

長い式は、内側から読む たとえば平均二乗誤差 1n∑i=1n(yi−y^i)2\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n} (y_i - \hat{y}_i)^2 は、内側から順に「ii 番目の正解 yiy_i と予測 y^i\hat{y}_i の差」→「それを 2 乗」→「i=1i = 1 から nn まで足す」→「nn でわる(平均する)」と読みます。記号を 1 つずつこの表で確かめ、小さな数(n=2n = 2 など)を入れて計算してみると、式の意味がつかめます。


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