科目の 概要
確率分布と 多変量正規分布、大数の 法則・中心極限定理・デルタ法( 第1章) 標本分 分布・ 分布・ 分布、順序統計量、経験分布関数、ブートストラップ(第2章)布: 点推定:最尤推定、十分統計量、クラメール–ラオの 不等式、ラオ–ブラックウェルの 定理(第3章) 区間推定と 仮説検定:信頼区間の 正しい 解釈、 値、ネイマン–ピアソンの 補題(第4章) 線形回帰:射影と しての 最小二乗法、ガウス–マルコフの 定理、回帰診断(第5章) 一般化線形モデルと モデル選択:ロジスティック回帰、正則化、交差検証、AIC(第6章) - ベイズ統計:事後分布、共役事前分布、マルコフ連鎖モンテカルロ法(第7章)
実験計画と 因果推論:A/B テストの 設計、多重比較、潜在結果 モデル(第8章)
11 確率論
統計学は、機械学習(
前提知識
数学の 言葉:証明の 読み 書き、集合と 写像( 00 数学の 〜第4章)言葉 第1章 微分 01 微分積分学 第4章積分:テイラーの 定理( 。デルタ法と 第5章最尤推定量の 漸近論で 使う)、広義積分と ガンマ関数・ベータ関数( )、多変数の 第7章微分・勾配・ヘッセ行列( 。最尤推定と 第9章一般化線形モデルで 使う)、重積分の 変数変換公式と ガウス積分( 。分布の 計算で 使う) 線形代数:内積・直交行列・直交射影・ 02 線形代数 第7章最小二乗法・ スペクトル定理( 。標本分布と 第8章線形回帰で 使う)、二次形式・正定値性・ 特異値分解( 。多変量正規分布と 回帰で 使う) 測度論(06・11)は P6前提に しない。高校の 確率・統計( )は 知っていると 読みやすいが、必須ではない。
この 科目の 記法
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| , , , | 確率・期待値・分散・共分散(11 確率論 |
| 確率ベクトル |
|
| (大文字) / (小文字) | |
| 、i.i.d. | |
| , , , | 二項分布( |
| , , | 指数分布・ガンマ分布( |
| , | |
| , , | 分布・ 分布・ 分布 |
| , | |
| , , , | 上側 点( など) |
| , | |
| , | 尤度・対数尤度( |
| 転置(02 線形代数 の |
|
| ユークリッドノルム | |
| , | 勾配・ヘッセ行列 |
| 指示関数(定義関数) | |
| , | 確率収束・分布収束 |
到達目標
期待値・分散・共分散行列を 計算し、主要な 分布の 関係を モーメント母関数と 変数変換で 導ける。多変量正規分布の 条件付き分布を 証明し、平均への 回帰を 説明できる 大数の 法則・中心極限定理・デルタ法を 仮定つきで 述べ、正規近似が 破綻する 場面を 説明できる - 正規標本で と
が ・・独立である ことを 直交変換で 証明し、 分布の 密度を 導出できる 経験分布関数と ブートストラップの 考え方を 説明し、ブートストラップが 失敗する 例を 挙げられる 推定量の 偏りと 分散を 評価し、最尤推定量を 計算できる。クラメール–ラオの 不等式と ラオ–ブラックウェルの 定理を 証明できる - 信頼区間と
値の 正しい 意味を 説明し、ネイマン–ピアソンの 補題を 証明できる。「 値は 帰無仮説が 正しい 確率」のような 誤解を 指摘できる 最小二乗法を 射影と して 理解し、ガウス–マルコフの 定理を 証明できる。残差に よる 診断と 多重共線性の 影響を 説明できる ロジスティック回帰を 最尤法で 推定し、正則化・交差検証・情報量規準に よる モデル選択の 考え方を 説明できる 事後分布を 共役事前分布で 計算し、信用区間と 信頼区間の 違いを 説明できる。メトロポリス–ヘイスティングス法の 正しさを 証明できる A/B テストの 標本サイズを 設計し、多重比較の 補正を 行える。無作為化が 因果効果を 識別する 理由と、交絡が 起こす誤りを 説明できる
学習時間の 目安と 進め方
全体で 70〜100 時間、1 章あたり演習を 含めて 9〜12 時間が 目安である。学部 2〜4 年の 数理統計学の 講義 1〜2 学期分に 相当する。 第1章 → 第2章 → 第3章 → 第4章 が 幹である。第5章(線形回帰)は 第4章までの 標本分布と 検定の 上に 立ち、第6章は 第3章の 最尤推定と 第5章を 使う。第7章は 主に 第3章、第8章は 主に 第4章を 使う。確率論に 慣れている 人は、第1章を 表と 定理の 確認だけで 済ませてよい。 定理を 読んだら、NumPy で 乱数を 使った シミュレーションを して 確かめると よい(乱数の 種は numpy.random.default_rng(0)のように 固定する)。中心極限定理に よる 近似の 良し悪し、信頼区間が 真の 値を 含む割合、途中で データをの ぞき 見る 検定の 誤り率などは、実際に 見ると 理解が 大きく 変わる。 各章の「この 結論は 正しいか」を 問う 演習は、計算問題と 同じ くらい 重要である。仕事で 出会う 統計の 誤りの 多くは、計算の 誤りではなく 仮定の 見落とし(独立でない データ、正規でない データ、選ばれた データ、何度も 繰り返した 検定)から 生じる。
参考文献
日本語
東京大学教養学部統計学教室 編『統計学入門』(東京大学出版会)— 大学の 教養課程で 広く 使われている 入門書。記述統計から 推定・検定・回帰までを 例とともに 説明しており、この 科目の 第1〜5章の 直観を 補うのに 向く。 竹村彰通『現代数理統計学』(学術図書出版社)— 数理統計学の 標準的な 教科書。十分統計量・推定・検定・漸近理論を 厳密に 扱い、第2〜4章の 先を 学ぶのに 向く。 久保川達也『現代数理統計学の 基礎』(共立出版)— 確率分布から 推定・検定・回帰・ベイズ法までを 証明つきで 丁寧に 展開する 学部向けの 教科書。この 科目全体の 副読本に なる。 稲垣宣生『数理統計学』(裳華房)— 確率分布・標本分布・推定・検定を 数学的に 整理した 古典的な 教科書。 渡辺澄夫『ベイズ統計の 理論と 方法』(コロナ社)— ベイズ統計の 理論を、事後分布の 漸近的な ふる まいや モデル評価まで 含めて 論じる 上級書。第7章の 先に。 星野崇宏『調査観察データの 統計科学』(岩波書店)— 傾向スコアなどを 用いた、観察データからの 因果推論と 欠測データの 扱いの 解説書。第8章の 先に。
英語
- G. Casella, R. L. Berger, Statistical Inference
(Cengage) — 数理統計学の 標準的な 教科書。分布論・十分性・点推定・検定・区間推定を 例と 演習を 豊富に 扱う。第1〜4章の 主な 参照先。 - L. Wasserman, All of Statistics
(Springer) — 統計学の 主要な 話題(ブートストラップ、ノンパラメトリック法、因果推論、機械学習との 関係を 含む)を 簡潔に 概観する。 - E. L. Lehmann, J. P. Romano, Testing Statistical Hypotheses
(Springer) — 仮説検定の 理論の 決定版。第4章の 先を 学ぶために。 - A. Gelman et al., Bayesian Data Analysis
(CRC Press) — 階層モデルと マルコフ連鎖モンテカルロ法を 中心と する、ベイズ統計の 実践の 標準的な 教科書。 - G. W. Imbens, D. B. Rubin, Causal Inference for Statistics, Social, and Biomedical Sciences
(Cambridge University Press) — 潜在結果 モデルにもと づく 因果推論の 教科書。無作為化実験から 観察研究までを 扱う。 - R. Kohavi, D. Tang, Y. Xu, Trustworthy Online Controlled Experiments
(Cambridge University Press) — オンラインの A/B テストを 正しく 設計・分析する ための 実践的な 解説書。第8章の 実務面の 参照先。
次に 学ぶもの
24 機械学習の 数理 — 第1・3・5章の 確率分布・ 最尤推定・線形回帰を 出発点に、汎化誤差と 正則化、カーネル法、ニューラルネットワーク、学習理論へ 進む。 - 11 確率論
— この 科目で 認めた 大数の 法則・中心極限定理・グリヴェンコ–カンテリの 定理・条件付き期待値を、測度論にもと づいて 証明する( 06 測度と 積分 が 前提)。マルコフ連鎖の 収束定理は、第7章の マルコフ連鎖モンテカルロ法の 理論的な 基礎である。 - 23 最適化
— 最尤推定・ 最小二乗法・ ロジスティック回帰・ラッソは 最適化問題である。凸性・双対性・勾配法・ ニュートン法を 通じて、その 解き方と 解の 性質を 学ぶ。