この章の目標
- SL2(Z) の上半平面への作用の基本領域を決定し、S,T が SL2(Z) を生成することを証明できる
- アイゼンシュタイン級数の q 展開を導き、Gk と Ek の正規化の違いを説明できる
- k/12 公式を証明し、モジュラー形式の空間の次元と環構造 M=C[E4,E6] を決定できる
- Δ と j を q 展開で計算し、ラマヌジャンの τ 関数・ヘッケ作用素・テータ関数・谷山–志村予想の概要を説明できる
前提:第1章(系 1.31)、第2章、05-complex-analysis 第7章(πcotπz の部分分数展開)
第1章で、複素トーラスの同型類は SL2(Z)\H と一対一に対応することを見た。第2章の Gk(Λ) や g2,g3,j のように格子から決まる量は、τ∈H の関数として特別な変換則を満たす。この変換則を公理にしたものがモジュラー形式である。モジュラー形式の空間は有限次元であり、その結果、係数の間に驚くべき恒等式が生まれる。
3.1 上半平面と SL2(Z)
以下、2 次正方行列の成分をつねに
γ=(acbd)
と書く。
補題 3.1 実行列 γ と cτ+d=0 となる τ∈C について、γτ=cτ+daτ+b とおくと
Im(γτ)=∣cτ+d∣2(ad−bc)Imτ,dτd(γτ)=(cτ+d)2ad−bc
証明. γτ=(aτ+b)(cτˉ+d)/∣cτ+d∣2 の分子は ac∣τ∣2+adτ+bcτˉ+bd で、その虚部は (ad−bc)Imτ である。微分は直接計算による。□
したがって SL2(R) は H に作用し(メビウス変換の合成は行列の積に対応する)、±I は自明に作用する。以下 Γ=SL2(Z)(モジュラー群)とし、
S=(01−10),T=(1011),Sτ=−τ1,Tτ=τ+1
とおく。S2=−I, (ST)3=−I である(問題 3.1)。ρ=e2πi/3=2−1+3i とする(eπi/3 を ρ と書く本もある)。
3.2 基本領域
F={τ∈H ∣Reτ∣≤21, ∣τ∣≥1}
とおく。F は 3 頂点 ρ, −ρˉ=ρ+1, ∞ をもつ「三角形」である。
定理 3.2(基本領域)G を S と T で生成される Γ の部分群とする。
- 任意の τ∈H に対し、gτ∈F となる g∈G が存在する。
- 相異なる τ,τ′∈F が Γ の作用で移り合うならば、Reτ=±21 かつ τ′=τ∓1 であるか、∣τ∣=1 かつ τ′=−1/τ である。
- τ∈F の固定部分群 Γτ は、τ=i なら ±{I,S}、τ=ρ なら ±{I,ST,(ST)2}、τ=−ρˉ なら ±{I,TS,(TS)2}、それ以外では {±I} である。
証明. 1. 補題 3.1 より γ∈Γ について Im(γτ)=Imτ/∣cτ+d∣2 である。(c,d)↦∣cτ+d∣ は Z2 上のノルムの制限だから、∣cτ+d∣<1 となる整数の組は有限個であり、Im(gτ)(g∈G)は最大値をとる。最大値を与える g をとり、∣Re(Tngτ)∣≤1/2 となる n を選んで τ′=Tngτ とおく。もし ∣τ′∣<1 なら Im(Sτ′)=Imτ′/∣τ′∣2>Imτ′ となり最大性に反する。よって τ′∈F である。
2, 3. τ∈F, γ∈Γ, γτ∈F とする。必要なら (τ,γ) を (γτ,γ−1) に取り替えて Im(γτ)≥Imτ、すなわち ∣cτ+d∣≤1 としてよい。Imτ≥3/2 だから ∣c∣3/2≤∣c∣Imτ≤∣cτ+d∣≤1 で、∣c∣≤1 である。γ を −γ に替えて c∈{0,1} とする。
c=0 のとき:d=±1 だから γ=±Tb で γτ=τ+b。両方が F に入るのは b=0 か、b=±1 かつ Reτ=∓1/2 のときである。
c=1 のとき:τ=x+iy とすると x2+y2≥1, ∣x∣≤1/2 より
1≥∣τ+d∣2=x2+y2+2xd+d2≥1−∣d∣+d2
であるから d∈{0,±1} で、等号条件から ∣τ∣=1 である。(i) d=0:b=−1 で γτ=a−1/τ=a−τˉ。−τˉ∈F だから、a=0(γ=S, γτ=−1/τ)か、a=1 かつ τ=−ρˉ(γ=TS, γτ=τ)か、a=−1 かつ τ=ρ(γ=(ST)2, γτ=τ)である。(ii) d=1:∣τ+1∣=∣τ∣=1 より τ=ρ。b=a−1 で、1/(ρ+1)=−ρ より γρ=a+ρ だから、a=0(γ=ST, 固定)か a=1(γρ=ρ+1)である。(iii) d=−1:同様に τ=−ρˉ で、a=0(γ=(TS)2, 固定)か a=−1(γτ=τ−1)である。
以上で τ=γτ となる場合はすべて 2 の形であり、γτ=τ となる γ=±I は 3 に挙げたものに限る(Sτ=τ となるのは −τˉ=τ、すなわち τ=i のとき)。逆にそれらが実際に τ を固定することは直接確かめられる。□
定理 3.3 Γ は S と T で生成される。
証明. γ∈Γ とし、F の内点 τ0=2i をとる。定理 3.2 の 1 より gγτ0∈F となる g∈G がある。τ0 は F の境界にないので、定理 3.2 の 2 より gγτ0=τ0、3 より gγ=±I である。−I=S2∈G だから γ∈G である。□
3.3 モジュラー形式の定義
定義 3.5(モジュラー形式, modular form)k∈Z とする。H 上の正則関数 f が
- すべての γ∈Γ について f(γτ)=(cτ+d)kf(τ)、
- ∞ で正則:f(τ)=∑n≥0anqn(q=e2πiτ)と展開される、
を満たすとき、f を重さ (weight) k のモジュラー形式という。さらに a0=0 のとき尖点形式 (cusp form) という。それぞれの全体を Mk, Sk と書く。
条件 1 を T に適用すると f(τ+1)=f(τ) である。τ↦q=e2πiτ は H から穴あき円板 0<∣q∣<1 への局所双正則な全射で、そのファイバーは τ+Z だから、f(τ)=f~(q) となる穴あき円板上の正則関数 f~ が定まる。条件 2 は f~ が q=0 で正則に延びることであり、リーマンの除去可能特異点定理より「f が Imτ≥1 で有界」と同値である。f(∞):=a0 とし、v∞(f) を f~ の q=0 での零点の位数とする。
補題 3.6 (1) j(γ,τ)=cτ+d は j(γγ′,τ)=j(γ,γ′τ)j(γ′,τ) を満たす。したがって定義 3.5 の条件 1 は、S と T について成り立てば十分である:f(τ+1)=f(τ) かつ f(−1/τ)=τkf(τ)。
(2) k が奇数なら Mk=0 である。
証明. (1) γγ′ の第 2 行は (ca′+dc′,cb′+dd′) であり、j(γ,γ′τ)j(γ′,τ)=(cc′τ+d′a′τ+b′+d)(c′τ+d′)=(ca′+dc′)τ+cb′+dd′ である。よって (f∣kγ)(τ):=j(γ,τ)−kf(γτ) とおくと f∣k(γγ′)=(f∣kγ)∣kγ′ となり、f∣kγ=f となる γ の全体は部分群である。定理 3.3 より S,T について成り立てば Γ 全体で成り立つ。(2) γ=−I に対し f(τ)=(−1)kf(τ)。□
3.4 アイゼンシュタイン級数と q 展開
命題 3.8 k≥4 を偶数とする。Gk(τ)=∑(m,n)=(0,0)(mτ+n)−k は H の各コンパクト集合上で絶対一様収束し、Gk∈Mk である。
証明. コンパクト集合 K⊂H に対し、(τ,x,y)↦∣xτ+y∣ は K×{max(∣x∣,∣y∣)=1} 上で正の連続関数だから正の最小値 c をもち、斉次性より ∣mτ+n∣≥cmax(∣m∣,∣n∣)(τ∈K)となる。補題 2.5 の証明と同様にして一様収束がわかり、Gk は正則である。γ∈Γ について
mγτ+n=cτ+d(ma+nc)τ+(mb+nd)
で、(m,n)↦(ma+nc,mb+nd) は Z2∖{0} の全単射だから Gk(γτ)=(cτ+d)kGk(τ) である。∞ での正則性は次の定理 3.10 の q 展開から従う。□
補題 3.9(リプシッツの公式)τ∈H, k≥2 について
n∈Z∑(τ+n)k1=(k−1)!(−2πi)kr≥1∑rk−1qr
証明. πcotπτ=τ1+∑n≥1(τ+n1+τ−n1)(05-complex-analysis 第7章 定理 7.4、C∖Z で広義一様収束)である。一方 τ∈H では ∣q∣<1 だから
πcotπτ=πie2πiτ−1e2πiτ+1=−πi1−q1+q=−πi−2πir≥1∑qr
である。両辺を τ で k−1 回微分する(広義一様収束するので項別微分できる)。dτdqr=2πirqr より (−1)k−1(k−1)!∑n(τ+n)−k=−(2πi)k∑rrk−1qr となり、主張を得る。□
定理 3.10(アイゼンシュタイン級数の q 展開)k≥4 を偶数、σk−1(n)=∑d∣ndk−1 とすると
Gk(τ)=2ζ(k)+(k−1)!2(2πi)kn≥1∑σk−1(n)qn
証明. m=0 の項の和は 2ζ(k) である。m=0 の項は、k が偶数なので (m,n) と (−m,−n) が同じ値を与えるから、2∑m≥1∑n∈Z(mτ+n)−k である。補題 3.9 を mτ に適用すると(q は qm に替わり、k は偶数なので (−2πi)k=(2πi)k)
Gk(τ)=2ζ(k)+(k−1)!2(2πi)km≥1∑r≥1∑rk−1qmr
となる。この二重級数は絶対収束するから n=mr でまとめてよく、qn の係数は ∑r∣nrk−1=σk−1(n) である。□
係数を簡単にするため、ベルヌーイ数 Bk(et−1t=∑kBkk!tk)を使う。B0=1, B1=−21, B2=61, B4=−301, B6=421, B8=−301, B10=665, B12=−2730691, B14=67 であり、3 以上の奇数 k では Bk=0 である(et−1t+2t=2tcoth2t は偶関数)。
命題 3.11 m≥1 について ζ(2m)=2(2m)!(−1)m+1B2m(2π)2m。
証明. t=2πiz とおくと
πzcotπz=πiz+e2πiz−12πiz=πiz+n≥0∑Bnn!(2πiz)n=m≥0∑(−1)mB2m(2m)!(2πz)2m
である(B1 の項が πiz と打ち消し、奇数番目は 0)。一方、部分分数展開から ∣z∣<1 で πzcotπz=1+∑n≥1z2−n22z2=1−2∑m≥1ζ(2m)z2m である。係数を比べればよい。□
たとえば ζ(4)=π4/90, ζ(6)=π6/945 である。命題 3.11 を使うと (k−1)!2(2πi)k⋅2ζ(k)1=−Bk2k となる(ik=(−1)k/2 に注意)。
定義 3.12(正規化されたアイゼンシュタイン級数)偶数 k≥4 に対し
Ek(τ)=2ζ(k)Gk(τ)=1−Bk2kn≥1∑σk−1(n)qn
例 3.13 係数を並べると次のようになる(σ3(2)=9, σ3(3)=28, σ5(2)=33, σ5(3)=244 などから検算できる)。
| k |
Bk |
−2k/Bk |
Ek |
| 4 |
−1/30 |
240 |
1+240q+2160q2+6720q3+17520q4+⋯ |
| 6 |
1/42 |
−504 |
1−504q−16632q2−122976q3−532728q4−⋯ |
| 8 |
−1/30 |
480 |
1+480q+61920q2+⋯ |
| 10 |
5/66 |
−264 |
1−264q−135432q2−⋯ |
| 12 |
−691/2730 |
65520/691 |
1+69165520(q+2049q2+⋯) |
| 14 |
7/6 |
−24 |
1−24q−196632q2−⋯ |
k=2 でも E2=1−24∑nσ1(n)qn と定義するが、これはモジュラー形式ではない(系 3.19 より M2=0)。実際には E2(−1/τ)=τ2E2(τ)+2πi12τ という補正項つきの変換則をもつ(主張。問題 3.7 で使う)。
注意
正規化の流儀の違い(他の本を読むときは必ず確認すること)
- 本書と Diamond–Shurman, Koblitz:Gk=∑(m,n)=(0,0)(mτ+n)−k、Ek=Gk/2ζ(k)(定数項 1)。
- Serre『数論講義』:重さを 2k と書き、Gk:=∑(mτ+n)−2k とする。Serre の G2,G3 は本書の G4,G6 であり、g2=60G2, g3=140G3 と書かれる。さらにベルヌーイ数を B1=61,B2=301,B3=421,…(本書の ∣B2k∣)で表す古い流儀を使う。
- q 展開の係数をちょうど σk−1(n) にする正規化 2(2πi)k(k−1)!Gk=−2kBk+∑nσk−1(n)qn を Gk と書く文献も多い(たとえば重さ 4 なら定数項は 2401)。
- 判別式:本書の Δ(定義 3.15)は q の係数が 1 になるよう正規化したもので、Serre や Koblitz の Δ=g23−27g32 は本書の (2π)12Δ である。
3.5 ヴァレンス公式(k/12 公式)
f∈Mk, f=0 と p∈H について、vp(f) を f の p での零点の位数とする。f(γτ)=(cτ+d)kf(τ) で cτ+d=0 だから vγp(f)=vp(f) であり、vp は Γ\H の点に対して定まる。
定理 3.14(ヴァレンス公式, valence formula)f∈Mk, f=0 ならば
v∞(f)+21vi(f)+31vρ(f)+p∈Γ\H, p=[i],[ρ]∑vp(f)=12k
証明. f~ は q=0 の近くで恒等的に 0 でないから、R>1 を大きくとれば f は Imτ≥R で零点をもたない。したがって f の F 内の零点は有限個である。まず f が F の境界上に i,ρ,−ρˉ 以外の零点をもたない場合を考える。
F∩{Imτ≤R} から ρ,i,−ρˉ を中心とする半径 ε の円板を除いた領域の境界を、正の向きにたどる閉曲線を C とする。偏角の原理より、ε→0 のとき 2πi1∮Cff′dτ は F の内部の零点の位数の和、すなわち左辺の ∑ の部分に一致する(定理 3.2 より、F の内点は互いに Γ 同値でない)。C を次の部分に分けて計算する。
(a) 上辺(21+iR から −21+iR へ):q=e2πiτ は円 ∣q∣=e−2πR を時計回りに 1 周するから、寄与は −v∞(f) である。
(b) 左右の縦の辺:T で互いに移り、向きが逆で、f′/f は周期 1 だから打ち消し合う。
(c) 小さな円弧:ρ を中心とする円弧は F の ρ での内角 π/3 を時計回りに回る。f′/f=vρ(f)/(τ−ρ)+(正則) だから、寄与は ε→0 で −61vρ(f) に近づく。−ρˉ=Tρ でも同じく −61vρ(f)、i では内角 π だから −21vi(f) である。
(d) 単位円上の 2 つの弧:A を ρ から i への弧、A′ を i から −ρˉ への弧とする。S(eiθ)=ei(π−θ) より S は A を A′ に向きを逆にして写す。f(Sτ)=τkf(τ) の対数微分は ff′(Sτ)S′(τ)=τk+ff′(τ) だから
∫A′ff′dw=−∫Aff′(Sτ)S′(τ)dτ=−∫A(τk+ff′(τ))dτ
となり、∫A+∫A′=−k∫Aτdτ である。A 上で偏角は 2π/3 から π/2 まで動くから、ε→0 で ∫Adτ/τ→i(2π−32π)=−6πi、寄与は 2πi1⋅6kπi=12k である。
以上を合計すると −v∞(f)−31vρ(f)−21vi(f)+12k=∑pvp(f) となり、主張を得る。境界上に他の零点 λ がある場合、それは T または S で移り合う対 (λ,λ′) として現れるので、λ のまわりでは C を小さな半円で内側に、λ′ のまわりでは対応する半円で外側に迂回させる。こうすると対のちょうど一方が内部に入り、(b), (d) の打ち消し合いの議論はそのまま成り立つ。□
3.6 判別式 Δ と次元公式
定義 3.15(判別式, discriminant)Δ=1728E43−E62∈M12。
例 3.16 例 3.13 から
E43E62=1+720q+179280q2+16954560q3+⋯,=1−1008q+220752q2+16519104q3+⋯
(たとえば q2 の係数は 3⋅2160+3⋅2402=179280 と 2⋅(−16632)+5042=220752)。差をとって 1728 で割ると
Δ=q−24q2+252q3−1472q4+4830q5−⋯
となる(q4 以降は定理 3.22 の積表示から計算した)。この係数を τ(n) と書く:Δ=∑n≥1τ(n)qn。特に Δ∈S12, v∞(Δ)=1 である。
命題 3.17 Δ は H 上で零点をもたない。f↦Δf は同型 Mk−12→Sk を与える。
証明. ヴァレンス公式で k=12, v∞(Δ)=1 とすると、他の項はすべて 0 である。f∈Sk なら f/Δ は H 上正則、重さ k−12 の変換則を満たし、v∞(f/Δ)=v∞(f)−1≥0 だから Mk−12 に属する。□
定理 3.18(次元公式)k を整数とする。
- k<0, k が奇数, k=2 のいずれかなら Mk=0。
- k=0,4,6,8,10 なら Mk=CEk(E0=1)、Sk=0。
- 偶数 k≥4 で Mk=CEk⊕ΔMk−12。
したがって偶数 k≥0 について
dimMk={⌊k/12⌋⌊k/12⌋+1(k≡2(mod12))(それ以外)
証明. 1. ヴァレンス公式の左辺は 0 以上だから k≥0。k=2 なら n+2n′+3n′′=61(n,n′,n′′≥0 は整数)となるが、これは 6n+3n′+2n′′=1 を意味し不可能である。奇数は補題 3.6。
-
k<12 で 0=f∈Sk なら v∞(f)≥1>k/12 となり矛盾するから Sk=0 である。よって f↦f(∞) は Mk から C への単射で、dimMk≤1 である。Ek∈Mk だから等号が成り立つ。
-
f∈Mk に対し f−f(∞)Ek∈Sk であり、命題 3.17 より Sk=ΔMk−12 である。
次元公式は、1, 2 で 0≤k≤10 の場合を確かめ、3 から得られる dimMk=dimMk−12+1(k≥4)で帰納すればよい(k=14 では dimM2+1=1)。□
系 3.19 M2=0。Sk=0 となる最小の k は 12 で、S12=CΔ。dimSk=1 となるのは k=12,16,18,20,22,26 で、それぞれ Δ,ΔE4,ΔE6,ΔE8,ΔE10,ΔE14 で張られる。
定理 3.20 次数つき環 M=⨁kMk は C[E4,E6] に等しく、E4 と E6 は代数的に独立である。
証明. Mk⊂C[E4,E6] を k についての帰納法で示す。k≤2 は明らか。k≥4 なら 4a+6b=k となる a,b≥0 があり、E4aE6b∈Mk は定数項 1 だから f−f(∞)E4aE6b∈Sk=ΔMk−12 で、Δ も帰納法の仮定も C[E4,E6] に入る。
独立性:まず異なる重さのモジュラー形式は一次独立である。実際、∑kfk=0(fk∈Mk、有限和)なら、各 γ について ∑k(cτ+d)kfk(τ)=0 であり、τ を固定すると多項式 ∑kfk(τ)Xk が無限個の値 X=cτ+d で 0 になるから、すべての fk(τ)=0 である。次に重さ k の単項式 E4aE6b(4a+6b=k)の個数を N(k) とすると、a≤2 の単項式がちょうど 1 つあり(4amod6 は a=0,1,2 で 0,4,2)、a≥3 のものは E43×(重さ k−12 の単項式)だから N(k)=N(k−12)+1 である(k≥4)。N(0)=1, N(2)=0 と合わせて N(k)=dimMk である。N(k) 個の単項式が Mk を張るから、一次独立である。□
例 3.21(係数の恒等式)dimM8=1 だから E8=E42 である。qn の係数を比べると 480σ7(n)=480σ3(n)+2402∑m=1n−1σ3(m)σ3(n−m)、すなわち
σ7(n)=σ3(n)+120m=1∑n−1σ3(m)σ3(n−m)
を得る。n=2:129=9+120⋅1。n=3:2188=28+120⋅(9+9)。これは初等的には証明の難しい恒等式である。
3.7 Δ の積表示と j 関数
定理 3.22(ヤコビの積公式)Δ(τ)=q∏n≥1(1−qn)24。
証明は省略する(主張)。E2 の変換則を認めれば問題 3.7 のように示せる。また、第2章の不変量との関係は
g2(τ)=60G4=12(2π)4E4,g3(τ)=140G6=216(2π)6E6,g23−27g32=(2π)12Δ
である(60⋅2ζ(4)=34π4=12(2π)4, 140⋅2ζ(6)=278π6=216(2π)6 で、1728(2π)12(E43−E62)=(2π)12Δ)。
定義 3.23(j 関数)j(τ)=Δ(τ)E4(τ)3=1728g23−27g32g23。
j は H 上正則(Δ=0)で重さ 0、すなわち Γ 不変であり、第2章の j(Λτ) と一致する。Δ−1=q−1(1−24q+252q2−1472q3+⋯)−1=q−1(1+24q+324q2+3200q3+⋯) と E43 を掛けて
j(τ)=q1+744+196884q+21493760q2+⋯
を得る(q0:24+720、q1:324+720⋅24+179280、q2:3200+720⋅324+179280⋅24+16954560)。例 2.13 と E4(ρ)=0, E6(i)=0(問題 3.2)から j(ρ)=0, j(i)=1728 である。
定理 3.24 j は全単射 Γ\H→C を誘導する。
証明. λ∈C に対し fλ=E43−λΔ∈M12 とおく。Δ は H で 0 にならないから、j(τ)=λ と fλ(τ)=0 は同値である。fλ の定数項は 1 だから v∞(fλ)=0 で、ヴァレンス公式は 21n′+31n′′+n=1(n′=vi, n′′=vρ, n はその他の零点の位数の和)となる。非負整数解は (n,n′,n′′)=(1,0,0),(0,2,0),(0,0,3) だけであり、いずれの場合も fλ はちょうど 1 つの Γ 軌道で 0 になる。□
系 3.25(楕円曲線の一意化)a,b∈C, a3−27b2=0 とする。g2(Λ)=a, g3(Λ)=b となる格子 Λ が存在する。したがって、非特異な 3 次曲線 y2=4x3−ax−b はすべて複素トーラスと同型である。
証明. 定理 3.24 より j(τ)=1728a3/(a3−27b2) となる τ がある。(g2(Λτ),g3(Λτ)) と (a,b) は同じ j の値を与えるから、定理 2.21 の証明の前半(数の組についての議論)により a=λ4g2(Λτ), b=λ6g3(Λτ) となる λ∈C× がある。Λ=λ−1Λτ とおけばよい。後半は定理 2.14 による。□
3.8 ラマヌジャンの τ 関数とヘッケ作用素
| n |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| τ(n) |
1 |
−24 |
252 |
−1472 |
4830 |
−6048 |
−16744 |
84480 |
−113643 |
−115920 |
ラマヌジャン(1916)はこの係数に次のような性質を観察した:(i) τ(mn)=τ(m)τ(n)(m,n 互いに素)、(ii) τ(pr+1)=τ(p)τ(pr)−p11τ(pr−1)、(iii) ∣τ(p)∣≤2p11/2、(iv) τ(n)≡σ11(n)(mod691)。(iv) は次元公式からすぐ証明できる。
命題 3.27(ラマヌジャンの合同式)すべての n≥1 について τ(n)≡σ11(n)(mod691)。
証明. dimM12=2 で、E43 と Δ が基底である(v∞ が異なる)。E12=E43+cΔ と書いて q の係数を比べると 69165520=720+c、すなわち c=−691432000 である。よって 691E12=691E43−432000Δ で、qn の係数は
65520σ11(n)=691an(E43)−432000τ(n)
となる。an(E43) は整数、65520+432000=497520=691⋅720 だから −432000≡65520(mod691) であり、65520=24⋅32⋅5⋅7⋅13 は素数 691 と互いに素だから、両辺を 65520 で割って主張を得る。□
たとえば σ11(2)−τ(2)=2049+24=2073=3⋅691 である。(i), (ii) を説明するのがヘッケ作用素である。
定義 3.28(ヘッケ作用素, Hecke operator)n≥1 と f∈Mk に対し
(Tnf)(τ)=nk−1ad=n, a,d≥1∑ b=0∑d−1d−kf(daτ+b)
定理 3.29(主張)(1) Tn は Mk と Sk を保つ。(2) f=∑mamqm なら Tnf の qm の係数は ∑d∣gcd(m,n)dk−1amn/d2。特に素数 p について am(Tpf)=amp+pk−1am/p(p∤m なら第 2 項は 0)。(3) gcd(m,n)=1 なら TmTn=Tmn、素数 p について TpTpr=Tpr+1+pk−1Tpr−1。(4) Tn はピーターソン内積 ⟨f,g⟩=∫Γ\Hfgˉyky2dx dy に関して Sk 上の自己共役作用素であり、Sk は同時固有形式からなる基底をもつ。a1=1 と正規化した同時固有形式 f は Tnf=an(f)f を満たす。
(2) の Tp の式は定義から直接確かめられる:(a,d)=(p,1) の項が pk−1f(pτ)、(1,p) の項が p1∑bf(pτ+b)=∑mampqm を与える。また TnEk=σk−1(n)Ek である。
系 3.30 τ(mn)=τ(m)τ(n)(gcd(m,n)=1)、τ(pr+1)=τ(p)τ(pr)−p11τ(pr−1)。
証明. dimS12=1 だから TnΔ=λnΔ で、q1 の係数を比べると定理 3.29 (2) より λn=τ(n) である。qm の係数を比べると ∑d∣gcd(m,n)d11τ(mn/d2)=τ(n)τ(m)。gcd(m,n)=1 なら左辺は τ(mn)。n=p, m=pr なら左辺は τ(pr+1)+p11τ(pr−1) である。□
表で検算すると、τ(4)=(−24)2−211=576−2048=−1472、τ(6)=(−24)⋅252=−6048 である。(iii) はラマヌジャン予想と呼ばれ、ドリーニュ(1974)がヴェイユ予想の解決の帰結として証明した。τ(n)=0 がすべての n で成り立つか(レーマーの問題)は未解決である。
3.9 テータ関数と平方和
θ(τ)=n∈Z∑qn2=1+2q+2q4+2q9+⋯
とおくと、θ(τ)k=∑n≥0rk(n)qn であり、rk(n) は n を k 個の整数の平方和として表す方法の数(順序と符号を区別する)である。θ は Γ ではなく部分群に関するモジュラー形式である。
定理 3.31(主張)(1) θ(τ+1)=θ(τ)、θ(−1/(4τ))=−2iτ θ(τ)(主枝。ポアソンの和公式から従う)。
(2) θ4 は Γ0(4)={γ∈Γ∣c≡0(mod4)} に関する重さ 2 のモジュラー形式であり、この空間は 2 次元で、θ(τ)4=31(4E2(4τ)−E2(τ)) が成り立つ。
(3)(ヤコビの 4 平方定理)r4(n)=8∑d∣n, 4∤dd。
(2) の右辺は 1+8∑n(σ1(n)−4σ1(n/4))qn であり(4∤n なら σ1(n/4)=0 とする)、σ1(n)−4σ1(n/4)=∑d∣n,4∤dd だから (3) が従う。E2 自身はモジュラーでないが、補正項が E2(τ)−4E2(4τ) では打ち消し合うことが要点である。
例 3.32 r4(1)=8(±1 の位置が 4 通り)、r4(2)=8(1+2)=24(±1 を 2 か所:(24)⋅4)、r4(3)=8(1+3)=32((34)⋅8)、r4(4)=8(1+2)=24((±2,0,0,0) の 8 通りと (±1,±1,±1,±1) の 16 通り)。d=1 は常に和に現れるから r4(n)≥8>0 であり、すべての正整数は 4 つの平方数の和である(ラグランジュの定理)ことが従う。
3.10 谷山–志村予想とフェルマーの最終定理への展望
合同部分群 Γ0(N)={γ∈Γ∣c≡0(modN)} に対しても、変換則を γ∈Γ0(N) に限り、∞ だけでなくすべての尖点での正則性を課して、レベル N のモジュラー形式の空間 Mk(Γ0(N)), Sk(Γ0(N)) が定義される。ヘッケ作用素も同様に定義され、正規化された固有形式(新形式)の係数は乗法的である。
例 3.33 f=q∏n≥1(1−qn)2(1−q11n)2=q−2q2−q3+2q4+q5+2q6−2q7−2q9−⋯ は S2(Γ0(11)) の元である(主張。この空間は 1 次元)。一方、楕円曲線 E:y2+y=x3−x2 の Fp 上の点の個数 ∣E(Fp)∣(無限遠点を含む)を数え、ap=p+1−∣E(Fp)∣ とおく。
| p |
2 |
3 |
5 |
7 |
| ∣E(Fp)∣ |
5 |
5 |
5 |
10 |
| ap |
−2 |
−1 |
1 |
−2 |
| f の qp の係数 |
−2 |
−1 |
1 |
−2 |
たとえば p=3 では、x=0,1 で右辺は 0 で y2+y=0 の解が 2 つずつ、x=2 で右辺は 1 だが y2+y=1 は F3 に解をもたない(y2+y の値は 0,2,0)。無限遠点を加えて 5 個である。一致は偶然ではない。
定理 3.34(モジュラリティ定理、旧称:谷山–志村予想。主張)Q 上の楕円曲線 E の導手を N とすると、重さ 2・レベル N の正規化された新形式 f=∑anqn が存在して、E が良い還元をもつすべての素数 p について ap=p+1−∣E(Fp)∣ となる。
ワイルズ(1995、テイラーとの共著論文を含む)は半安定な楕円曲線についてこれを証明し、ブルイユ・コンラッド・ダイアモンド・テイラー(2001)が一般の場合を完成させた。フェルマーの最終定理はここから次のように導かれる。ap+bp=cp(p≥5 素数、abc=0)に解があれば、フライ曲線 y2=x(x−ap)(x+bp) は半安定な楕円曲線で、モジュラーであるはずである。一方リベット(1990)はセールの予想の一部を証明し、このときレベルを下げて S2(Γ0(2)) に新形式が存在することを示した。しかし S2(Γ0(2))=0 であり(X0(2) の種数が 0)、矛盾が生じる。次元公式という素朴な計算が最後の一撃を与えるのである。L 関数の観点からの続きは 15-algebraic-number-theory 第6章 を参照。
まとめ
- SL2(Z) の H への作用の基本領域は F={∣Reτ∣≤1/2,∣τ∣≥1} で、SL2(Z) は S,T で生成される。楕円点は i(位数 2)と ρ(位数 3)。
- 重さ k のモジュラー形式は変換則 f(γτ)=(cτ+d)kf(τ) と ∞ での正則性をもつ関数で、格子の −k 次斉次関数と同じものである。
- Gk=2ζ(k)+(k−1)!2(2πi)k∑σk−1(n)qn、Ek=Gk/2ζ(k)=1−Bk2k∑σk−1(n)qn(E4=1+240∑σ3qn, E6=1−504∑σ5qn)。正規化の流儀は本によって異なる。
- ヴァレンス公式 v∞+21vi+31vρ+∑vp=k/12 から、dimMk の公式と M=C[E4,E6] が従う。
- Δ=(E43−E62)/1728=q∏(1−qn)24 は H で零点をもたない重さ 12 の尖点形式、j=E43/Δ=q−1+744+196884q+⋯ は Γ\H≅C を与える。
- 空間の次元が小さいことから、σ7=σ3+120∑σ3σ3 やラマヌジャンの合同式 τ(n)≡σ11(n)(mod691) が従う。
- ヘッケ作用素の固有形式の係数は乗法的で、τ(n) の乗法性が説明される。
- θ4 は Γ0(4) のモジュラー形式で、ヤコビの 4 平方定理を与える。楕円曲線とモジュラー形式の対応(モジュラリティ定理)はフェルマーの最終定理につながる。
演習問題
問題 3.1 ★ (1) S2=−I, (ST)3=−I を確かめよ。(2) τ=(2+i)/5 に対し、γτ∈F となる γ∈Γ を S,T の積として求めよ。(3) 次の行列を S,T の積で表せ。
(2111)
解答
(1) S2=−I は直接計算。また
ST=(01−11),(ST)2=(−11−10),(ST)3=(−100−1)
(2) 1/τ=5/(2+i)=2−i だから Sτ=−2+i、T2Sτ=i∈F。よって γ=T2S。
(3) 順に計算すると
TS=(11−10),TST=(1101),T2ST=(2111)
よって求める表示は T2ST である。
問題 3.2 ★ ヴァレンス公式を使って、E4 は Γ\H で ρ にだけ単純零点をもち、E6 は i にだけ単純零点をもつことを示せ。これから j(ρ)=0, j(i)=1728 を導け。
解答
k=4 では左辺 =1/3 で、v∞(E4)=0 だから n+n′/2+n′′/3=1/3 の解は (n,n′,n′′)=(0,0,1) だけ。k=6 では 1/2 で、解は (0,1,0) だけ。よって E4(ρ)=0, E6(ρ)=0, E6(i)=0, E4(i)=0。j(ρ)=E4(ρ)3/Δ(ρ)=0。i では 1728Δ(i)=E4(i)3 だから j(i)=1728。
問題 3.3 ★★ E4E6=E10 を示し、次の恒等式を導け。n=2 で検算せよ。
11σ9(n)=21σ5(n)−10σ3(n)+5040m=1∑n−1σ3(m)σ5(n−m)
解答
dimM10=1 で、両辺とも定数項 1 だから E4E6=E10。qn の係数は 240σ3(n)−504σ5(n)−240⋅504∑m=1n−1σ3(m)σ5(n−m)=−264σ9(n)。24 で割ると −11σ9(n)=10σ3(n)−21σ5(n)−5040∑σ3(m)σ5(n−m) となり、主張を得る。n=2:左辺 11⋅513=5643、右辺 21⋅33−10⋅9+5040⋅1=693−90+5040=5643。
問題 3.4 ★★ τ(2)=−24, τ(3)=252 と系 3.30 から τ(8), τ(9), τ(12) を求めよ。また n=3 でラマヌジャンの合同式を確かめよ。
解答
τ(4)=−1472 を使うと τ(8)=τ(2)τ(4)−211τ(2)=35328+49152=84480、τ(9)=τ(3)2−311=63504−177147=−113643、τ(12)=τ(3)τ(4)=−370944。表と一致する。σ11(3)−τ(3)=177148−252=176896=256⋅691。
問題 3.5 ★★ 定理 3.31 (3) を認めて r4(n)(1≤n≤8)を計算し、n=5,6,7 について直接数えて確かめよ。また a≥1 について r4(2a)=24 を示せ。
解答
公式より r4(n)=8,24,32,24,48,96,64,24(n=1,…,8)。直接:5=4+1 は ±2 の位置 4 通り × ±1 の位置 3 通り × 符号 4 通り =48。6=4+1+1 は ±2 の位置 4 × 0 の位置 3 × 符号 8 =96。7=4+1+1+1 は ±2 の位置 4 × 符号 16 =64。2a の約数で 4 で割れないものは 1,2 だから r4(2a)=8⋅3=24。
問題 3.6 ★★★ 重さ 0 の有理型モジュラー関数(H 上有理型、Γ 不変、q 展開が有限個の負べきしかもたない)は j の有理関数であることを示せ。
ヒント
f の H 内の極は Γ\H で有限個(Imτ が大きいところには極がない)だから、j−j(τi) の積を掛けて H 上正則な g にできる。g の ∞ での極の位数を N とすると gΔN∈M12N である。E43aΔN−a(0≤a≤N)は v∞ が相異なる N+1 個の元で、dimM12N=N+1 だから基底である。よって gΔN=∑acaE43aΔN−a、すなわち g=∑acaja は j の多項式であり、f は j の有理関数である。
問題 3.7 ★★★ E2(−1/τ)=τ2E2(τ)+2πi12τ を認めて、F(τ)=q∏n≥1(1−qn)24 が F(−1/τ)=τ12F(τ) を満たすことを示し、定理 3.22 を導け。
ヒント
dτdlogq=2πi, dτdlog(1−qn)=−2πi1−qnnqn と ∑n1−qnnqn=∑mσ1(m)qm より F′/F=2πiE2。G(τ)=F(−1/τ) とおくと
GG′(τ)=τ22πiE2(−1/τ)=2πiE2(τ)+τ12=dτdlog(τ12F(τ))
だから G=cτ12F。τ=i を代入すると F(i)=cF(i) で、F(i)=0(無限積が収束)より c=1。F は T でも不変だから重さ 12 の変換則を満たし、q 展開は q−24q2+⋯ で尖点形式である。S12=CΔ で q の係数がともに 1 だから F=Δ。